本書は資産価値10億ドルを達成したスタートアップ企業に焦点を絞ったビジネス書です。どうすれば10億ドルを達成できるのか?というハウツー本ではありません。あくまで事例集ですが、起業に関わる人にとっては有益な一冊だと思います。
全体的に感じた事を持論を交えながら論評していこうと思います。
基本情報
発売日 2022年4月14日
ページ数 462ページ
出版社 すばる舎
著者 アリ・タマセブ
成功しているスタートアップの傾向
結局、成功しているスタートアップのほとんどが、ソフトウェアドリブンです。
GAFAMのようなテック企業はもちろん、それ以外のハードやサービス系においてもドライブしているのはソフトウェアです。
コンピューター・サイエンス。プログラミング。これからの世の中もますますハードではなくソフト中心の世の中になっていくのではと思います。
起業家マインドは日本経済を救うのか
起業家は高い志を持っています。また若いうちから起業家としてのマインドを持ち、学生時代からすでに副業を行っていたケースが多いです。
自分自身が困っている事を解決するために真剣に考え、早くから行動を起こしています。海外、特に米国にはそのような環境が整っているし、常識となっている印象です。日本も将来的には若い起業家がどんどん増えていくかもしれません。それこそが日本経済の再興の一つの手段なのではないでしょうか。
副業・兼業は個人事業主としての精神を育てる手だてになり、一種の起業家デビューとも言えます。今後は副業・兼業、あるいはクラウドファンディングがさらに一般的になり、日本が起業家大国へ変貌していくかもしれませんね。
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起業を決意する時、外部環境の変化について敏感である必要があります。社会の変化、テクノロジーの進歩を常に知っている状態が好ましい。多くの起業家は起業するタイミングを逃さず行動しています。
たびたび登場するフェイスブックの話。かつては画期的なソーシャルネットワークサービスとして、本書でも語られていますが、もはや現在のフェイスブックにはかつての勢いは無いです。
フェイスブック全盛期世代の少数の人たちの間で細々と続けれられていますが、多くの人がフェイスブックから離れていったように思います。現にZ世代と呼ばれる若者世代に聞くと、フェイスブックはオワコンだなんていう話もあります。
フェイスブックは間違いなく流行を築いた偉大なサービスですが、そんなフェイスブックでさえも時代の変化には逆らえないという事を示唆しています。
仏教用語で諸行無常という言葉があります。物事は常に流転し、変化、消滅が絶えないことを意味します。そんな言葉がまさに当てはまります。
走りながら軌道修正を
また当時のフェイスブックは、大学内でのコミュニケーションツールとして生み出されたプロダクトでしたが、結局世界中の人々に広がりました。YouTubeやSlack等、結果的に創業者が意図しない使われ方をする例は他にもあります。
タイミング良く市場に投入し、顧客の反応を見ながらタイムリーにカスタマイズしていけば良いのだと示唆しています。
走りながら修正し、新しいコンテンツを間髪いれずに投入するぐらいの流動性は必要かもしれません。
人生だって同じです。長期目標を立てる一方で、辞める・修正する勇気を持つべきです。自分にとっての最適解はその時々で変わるのですから。私はそんな教訓を本書から得ました。
まとめ
起業にせよ、身の回りの小さなことにせよ、何かを成し遂げようと努力し、達成したとしても、その状態は長くは続かないと思うべきです。
外部環境の変化に合わせて自分も変化させていく必要があるでしょう。
以前当ブログで紹介した「コンフォートゾーンからストレッチゾーンへ」です。
変えてはいけないものがある一方で、積極的に変えるべきものもあります。そのバランスを意識しながら、私は変化に柔軟な人間でありたいと思います。そして起業家のような熱いハートを持ちたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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