喜多川泰本シリーズです。
読めば読むほど良さが実感できる。喜多川さんの本はそんな味わい深い本ばかりです。
今回も感動の一冊です!
基本情報
発売日:2012年7月14日
ページ数:240ページ
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
著者:喜多川泰さん
あらすじ
主人公は高校3年生の大祐と真苗。二人の視点で交互に語られるお話が、読者の心をしっかり掴みます。
読んでいるこっちがドキドキして、大祐と真苗のすれ違いにじっとしていられないもどかしさを感じることでしょう。
そんな純粋なラブストーリーでありつつも、将来への希望と勇気をもらえる、喜多川本らしい一冊です。
たった1つの出来事で人生の見方が変わる
主人公の大祐は真苗に恋心を抱きます。真苗の一挙手一投足が気になりはじめ、真苗が自分のことをどう思っているのかが気になって仕方がなくなります。
この大祐の心情は、思春期の男女であれば誰しもが経験することではないでしょうか。
もしかして両想いかもしれない!と思った瞬間、心が躍る気持ち。
逆に冷たくされたら自分のことは嫌いなのかもしれないと落ち込む。
つまり人間は些細な出来事1つで、人生を悲観したりバラ色に見たりと、忙しく切り替わるものなのです。
思春期の頃は特にその傾向が強いのですが、大人になっても油断すると感情に支配されることは多々ありますね。
「反応しない練習」が必要です。
人間は平等ではない
我々が生きる世の中、人間は平等ではないと思うことが多々ありますよね。
確かにその通りです。しかしチャンスは平等にあるはずなんです。しかし多くの人がそのチャンスを逃している。本書ではそんな教訓を与えてくれます。
今がチャンスだと思えば、自ら行動して掴み取りにいきましょう。
何はともあれ、行動あるのみです。
人生は計算通りにはいかない
この本から学べることは、「人生は計算通りにはいかない」ということ。
主人公の二人は両想いだったにもかかわらず、ちょっとしたズレのために数年間は離れ離れになってしまいます。
しかしその後偶然にも再会し、そこから二人の人生がスタートしていく。
結局先のことは誰にも判らないので、その時その時を一生懸命、情熱を持って行動をするということがベストな選択でしょう。
そしてその結果得られた出会いを大切にする。そんな謙虚な姿勢が幸せな人生へと繋がっていくのかもしれません。
まとめ
・人間は1つの出来事で人生を悲観したりバラ色に見たりと、忙しく切り替わる。
・人間は平等ではないが、チャンスは平等にある。
・人生は計画通りにはいかない。情熱ベースで行動しよう。
本書はよくあるラブストーリーで、シンプルに楽しめます。
ただ本書の神髄はそれだけはなくて、そこから学べる人生の教訓です。
喜多川泰本に登場する若者は、実際にはそんな立派な考えができる若者はいないだろう、と思えるほど意思がしっかりしている人物ばかりです。
その辺は若干現実離れしていると言えますが、ラブストーリーのドラマを観るよりも人生勉強になるので、キュンキュンしつつも学びたい人にはうってつけの一冊だと思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント