【秘密結社LadyBirdと僕の6日間】要約と感想│小説│書評

📚読書

私が大好きな喜多川泰さんの本を紹介します!

今回の主人公は男子高校生。またしても生きる勇気をもらえる一冊になっています。

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基本情報

発売日:2017年1月6日

ページ数:341ページ

出版社:サンマーク出版

著者:喜多川泰

喜多川泰さんのこの頃の小説は、サンマーク出版から多く出ています。

サンマーク出版でのロングセラーと言えば、「生き方」があります。

あらすじ

主人公は高校三年生の桜山颯汰(さくらやまそうた)。

勉強もスポーツも中途半端で投げ出し、ダラダラした夏休みを過ごしている高校三年生。

この颯汰がとある偶然で映画の舞台に入り込んでしまう。

その舞台とは秘密結社Ladybirdのメンバーの本拠地となっているバー「Ladybird」。

ここから颯汰の人生がガラリと変わります。

颯汰がどんな教訓を得て、どんな行動変容が見られるのか、そのあたりが見どころです。

そもそもLadybirdとは何か

「Ladybird」は「てんとう虫」です。

ただしこれはアメリカ英語とイギリス英語で異なるようです。

アメリカ英語=Ladybug

イギリス英語=Ladybird

あえてイギリス英語をチョイスしたところに何かポイントがあるのでしょうか。

本書ではその点については特に言及されていません。

では何故「てんとう虫」か。それは、秘密結社Ladybirdが結成されたとき、ホオズキの花にてんとう虫(七星天道)が止まっていたからなのです。

これにはちゃんと意味があるので、それは読んで確認してほしいですね。

1人で持ち上げられないものでも7人いれば持ち上がる

「秘密結社Ladybird」のメンバーは7人です。

1人では決して持ち上げられないような重たい物でも、7人いれば持ち上がる可能性があります。

そんな日常の経験からヒントを得て、秘密結社Ladybirdは立ち上がりました。

彼らにとっての重たい物は「夢」です。

ただし、メンバー1人の夢の実現を他の6名がサポートするわけではありません。

あくまでメンバー1人1人がそれぞれの夢の実現に向かって真剣に努力をする。

夢を叶えられる程力をつけてもまだ叶えられないようなさらに大きな夢を実現するときに、そこで初めてメンバーが協力する、というのが本当の目的です。

仲間が真剣に努力をする姿に触発され、自分もやる気になる。そんなシナジー効果を狙って秘密結社を結成したんですね。

考えることが壮大すぎて度肝を抜かれます。

大切なのは未来視点

人生には試練や辛いことがあります。試練に直面した時、誰しもが逃げたいと思うでしょう。

そんな時は未来の自分の視点で考えてみましょう。

夢を叶えた自分から今の自分を見たとき、この試練を乗り越えているだろうか?

ここで経験して得た教訓があるからこそ未来の自分がある。

そう前向きに考えれば、苦難にも立ち向かっていけるでしょう。

巷の自己啓発本では「今ここを大事に」という話があって、未来や過去のことを考えるのは良くない風潮がありますが、未来視点のように前向きに捉えられるのであれば、上手に活用するべきなのかもしれません。

秘密結社Ladybirdと僕の6日間 ーまとめー

喜多川泰さんの小説は緻密に伏線回収していて、読んでいて気持ちが良いです。

伏線回収とはつまり「出会い」を強調しているものだと私は捉えています。

我々のリアルな人生においても、伏線回収した経験ってありますよね?

伏線回収した時の興奮はなんとも言えません。

その一方で、人生どこで誰と繋がっているかは未知数なので、小さな出会いも大切にしたいなと思いますね。

こうした興奮を味わうことができるのも、小説の良さなのかもしれないです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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