今回は岡田斗司夫さんの書籍です。
人生に悩む人はぜひ一読して欲しいです。
ポイントに絞った要約と、個人的見解を交えながら紹介していきたいと思います。
基本情報
発売日:2015年8月11日
ページ数:201ページ
出版社:株式会社ロケット
著者:岡田斗司夫さん
岡田斗司夫さんの書籍は過去当ブログでも何度か紹介しています。
あのエヴァンゲリオンを作ったガイナックスを経営していたことで有名な方です。
軽快な喋りと的を射た発言、そして憎めないキャラが私は好きです。
本書は「週間SPA!」で連載された「人生の取扱い説明書」をベースに構成されたものです。話がちょうど良いタイミングで区切られていて読みやすいと思います。
本書の狙い
人間誰しもが、人生なかなか上手くいかないなぁと嘆くことはあります。
アドラー心理学の名著、「嫌われる勇気」において、人の悩みのほとんどが対人関係によるものである、という考えが登場しました。
偶然にも?その考えに本書は合致しています。
本書では人間を4つのタイプ【軍人、王様、職人、学者】に分類し、それぞれのタイプ毎に異なった個性を持つと言います。
ジャンケンのような勝ち負けで考えるのではなく、自他含めて4つのタイプに分類できるのだと俯瞰して考えることで、悩まなくて済むというわけです。
4つのタイプ
では岡田式の4分類について紹介します。
負けず嫌い。常に他者との競争意識を持ち、優劣を決めたがる。自分のレベルが上がれば喜び、下がれば悲しみや嫉妬に繋がる。
注目されたい、目立ちたい、褒められたい、認められたい、かまってもらいたい欲求が強い。勝ち負けよりも目立つことに力点を置く。無視されると深く傷つく。
自分の芯を持ち、決めたことを貫く意思やこだわりが強い。周囲の価値観よりも自分の理想を追い求める。努力しても理想に近づくことができないと、悲しみや怒りに繋がる。
論理的思考を楽しむ。勝ち負けよりも物事の理を解明し、理解することに快楽を覚える。逆にそのメカニズムや理由が判らないと不安にさいなまれてしまう。
欲求と才能を分離する
4つのタイプは、人の心の中にある根源的な欲求の偏りによる分類です。
大事なポイントは、この欲求と才能は無関係であるということです。
学者タイプだから学校の成績が良いという理屈は成り立ちません。
つまり才能があるからと言って、その才能を活かす職業に就けば幸せになれるかというと、そうではないのです。
才能ではなく、欲求を満たす職業を選択すべきなのです。
この考え方は下記の書籍に通じる部分がありそうです。
自分の欲求に素直に従う
才能ではなく欲求に従う。大事な考え方だと思います。
真面目な人ほど、「自分はこんな人間でなくてはいけない」と考えがちです。
私は大学ではいわゆる理系でした。今思えば、なんとなく選択した文系/理系の枠組みに囚われ、なんとなく理系職で就職して人生の時間を浪費してきました。
まさしく「自分は理系な人間でなくてはいけない」といつからかそう思うようになっていったのかもしれません。
4つのタイプの優劣
各タイプ同士には優劣が存在します。憧れを抱いたり、相手を軽んじたり。著者の岡田さんは心理的な位置エネルギーの高さ・低さの関係で表現しています。
細かく言えば、例えば職人タイプよりも王様タイプが優位、等の関係があるようなのですが、そこはあまり深く考えなくても良いのかなと私は思います。
何故ならば、付き合う人のタイプを判別し、相手が喜ぶような振る舞いをするだけでも十分効果は得られるからです。
自分と相手は別タイプの可能性があると認識しておき、自分が喜ぶことは相手も喜ぶだろうという思い込みは捨て去ることです。
それだけでも人付き合いは上手くいきやすくなるのではないでしょうか。
まとめ
・人間は4つのタイプに分類することができる。
・各タイプの性質を理解し、相手が喜ぶような振る舞いをする。
・欲求と才能は区別し、自分の欲求には素直に従うこと。
今回は「人生の取扱い説明書」の全体像のみ紹介しました。
本書の中では人間の4つのタイプについて詳しく書かれています。
「職人タイプの上司との付き合い方」など、実際にありそうな話も頻出します。参考になりますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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