ビジネスパーソンであれば、「出世」は少しでも意識したことがあるのではないでしょうか。
そんな出世には一定の法則があった!?
全ての業種に当てはまるわけではありませんが、興味深い内容だと思います。
それではシンプルに紹介していきたいと思います。
基本情報
発売日:2016年5月28日
ページ数:208ページ
出版社:プレジデント社
著者:平康 慶浩(ひらやす よしひろ)さん
セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 人事コンサルタント
グロービス経営大学院 准教授
人事コンサルタント協会 理事
大阪市特別参与として区長、局長、部長、校長など各種公募面接官(アセッサー)を歴任。
1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。大阪市立大学経済学部卒。
アクセンチュア、アーサーアンダーセン、日本総合研究所を経て、人事コンサルティング会社セレクションアンドバリエーション株式会社を設立。多くの会社の人事評価制度、教育研修体系を設計し、企業の成長に貢献。
著書に「7日で作る新・人事考課」「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」「年収1000万になる方法を知ってるんだが、何か質問ある?」などがある。
日々ブログを更新中。「あしたの人事の話をしよう」http://hirayasu.hatenablog.com/
人事コンサルとして数多くのキャリアを積んできた著者が、出世する人の特徴を分析しています。
過去、似たジャンルの書籍をレビューしました。
出世に興味があっても無くても、この手の本は社会勉強として読んでおく価値はあると思います。
本書の構成
分かりやすく20代、30代、40代、50代と年代を分けて解説をしています。
とくに若い時は自分の評価を気にする必要はないと主張しています。
同期で一番に係長になると役員になれない、という仮説もあり、それこそが本書のタイトルでもある「逆転出世」です。
確かに逆転出世する人もいると思いますが、世の中には逆転せずに成果を出し続けながら出世していく人ももちろんいます。
総じて言えることは、出世競争に敏感にならず、マイペースで目の前の仕事に全力で取り組めば良いということです。
本書で語られている「人生のピークはいくらでも後倒しすることができる」これこそが本質だと思います。
40代がやっておくべきこと
私はアラフォーなので、40代のパートを特に意識して読みました。
このパートでは、役員を目指すための行動指針が書かれています。
「役員」と聞くと構えてしまいますし、何も自分はそこまで目指しているわけではないと多くのビジネスパーソンが考えると思います。
ただ、経営者の目線で仕事を考える姿勢は我々一般の社員にも求められているのではないでしょうか。
経営の視点から物事の良し悪しを判断すれば、仕事の質が上がりそうです。
意識してマネジメントスキルを伸ばしていきましょう。
その上で、相手の話をよく聞き、相手を否定しないのも大事です。
対話では7割相手の話を聞き、残りの3割で自分の話をするぐらいの比率を心がけましょう。
そうすれば逆転出世も夢ではないかもしれませんね!?
50代で見られる傾向
多くの人々がこの年代で「落ちていく」感覚を持っているそうです。
何故ならば、この時点で課長は部長以上の職に就いていなければ、一般的にはここからさらに上を目指せる可能性が低いと思われているからです。
現在50代の人は、新卒で入社した一社にずっと勤めており、転職は未経験である人がほとんどだと思います。
つまり今でこそ崩壊しつつある、終身雇用の考えが抜けきれない世代であり、60歳定年=ゴールと捉えている人が多いのではないでしょうか。
だからこの「落ちていく」感覚に苛まれるのだと思います。
しかし「LIFE SHIFT」で示された通り、健康寿命は伸び続けています。
50代からでも残りの人生は30年近くはあるわけです。
そう考えると、現在勤めている一社に縛られてキャリアを考えるのではなく、もっと外の世界にも目を向けるべきではないでしょうか。
さらに今後、転職が当たり前となった世代が50代になった将来において、50代からの逆転出世がより当たり前になっていく可能性はあると私は思います。
まとめ
本書では各年代で様々なキャリアを積んでいったビジネスパーソンの話が登場します。
逆転出世していった人とそうでない人、果たして自分はどちらのタイプの人間なのでしょうか。そんな見方もできるので、大変興味深い一冊だと思います。
こうして先人達の人生を学ぶことができるのは、メリットしかありませんね。
例えば、上司からの評価に納得できない等の不満が会社にある人は、ぜひ読んでみてほしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント