当ブログでは「コーチング」「傾聴」「心理的安全性」などなど、コミュニケーションに関係する書籍を数多く紹介してきました。
今回紹介する書籍もその類になります。
本書のタイトル通り、「聞くこと」に特化した内容になります。
この本を読めばコミュニケーションのレベルが上がるはずです。
それでは簡単に紹介していきたいと思います。
基本情報
発売日:2021年12月9日
ページ数:240ページ
出版社:すばる舎
著者:永松茂久さん
本としてのボリュームはページ数ほどは感じられません。
とても読みやすくて1~2日でサクッと読み切れます。
そのような意味からすると、「ページ数」ではなく「文字数」で示したほうが、本のボリュームを正確に表現できそうです。今後検討したいと思います。
全ての人が求めているもの
人は色々な感情を持つ生き物です。
では最も基礎的な感情とは一体なんでしょうか?
それは「安心感」です。人はこの「安心感」を最も求めているのです。
有名なマズローの欲求5段階説では、一番下の「生理的欲求」の次に来るのは「安全の欲求」です。
物理的な安全だけでなく、感情という精神的な面でも安全を追い求めるわけです。
つまり我々は会話の中でも無意識に「安全」を求めています。
だからこそ「心理的安全性」という言葉が近年特に注目を浴びているのかもしれません。
魔法の傾聴
本書では「魔法の傾聴」としていくつかテクニックが紹介されています。
その中でも私が特に気になったのは「うなずき」です。
しかもうなずきの深さを調節することで、自分の感情を表現することができるのです。
この深さをコントロールし、相手の話のリズムに合わせる。
そうすることで話し手がこちらに対して心を開き、良好な関係を構築することができるというわけですね。
たかが「うなずき」、されど「うなずき」です。
人は孤独になると判断を誤る
さらに興味深い一節を紹介します。
数多くの取り調べを経験してきた刑事さんの話では、「人は孤独になると判断を誤る」とのこと。
誰も自分の話を聞いてくれない、という孤独感が理性を壊し、普通に考えればやってはいけないこともやってしまう。
下記の書籍では、人は孤独が最もつらい、という趣旨の話がありました。
孤独のきっかけは些細なことなのかもしれません。
それは日常の会話の中からも少しずつ進行してしまう恐れもあります。
だからこそ、人の話をしっかり聞いてあげる。「聞き方」の訓練がとても重要なのです。
上手に聞いてあげることで救える人生もあるのかもしれませんね。
まとめ
今回は「聞く」にフォーカスした書籍を紹介しました。
個人的な考えですが、いくら聞く側のスタンスが整っていても、話す側が自分勝手だったり支離滅裂な事を言っているばかりでは、さすがに黙って聞いているのも難しいかなと思います。
その点で言えば、やはり話す側もそれなりに配慮が必要です。例えばネガティブなワードを使わない、誹謗中傷をしない、否定しない、未来志向、などなど。
つまり私的には「聞き方が9割」というこの割合に関してはあまり納得できませんでしたね。
割合では表現できないほど、聞き方も話し方も重要だと思っています。
聞く、話す、この二つが両輪で回って初めて心理的安全なコミュニケーションができるのではないでしょうか。私はそんな風に考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント