【肩書き「オレ」で生きていけ!】紹介と感想│ビジネス書│要約│書評

📚読書

『肩書き「オレ」で生きていけ!』 インパクトのあるタイトルに惹かれ読んでみた。

世はVUCAの時代。先行き不透明な現代を生き抜くにはピッタリの考えである。

どんな内容なのか、簡単に紹介したい。

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基本情報

読書レベル評価

ページ当たりの文字数 :★★★★☆ 

理解のしやすさ    :★★★★☆

読んでほしい読者層  :若手ビジネスパーソン

発売日:2019年9月27日

ページ数:238ページ

出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

著者:唐土新市郎

唐土新市郎(からつちしんいちろう)

・元株式会社船井総合研究所 取締役専務執行役員。最年少で執行役員となる。

・現在は、社長専門アドバイザー(ひとりぼっち社長)、社長の生き方研究家、講演家、作家。

・毎回セミナーでは、爆笑と感動の渦を巻き起こす異色の元コンサルタント。3.5万円の有料セミナーでは、900人以上の集客実績がある。

・過去には、コンサルティング企業は150社以上、年商2,000万円の小さな会社から、年商1兆円の上場企業までアドバイスしていた。

・特に、即効性のある社長モチベーションアップ、企業の集客力の強化には定評がある。特徴は「集客2倍、売上1.5倍」で、いつでもどこでも誰にでも、即実践できる仕事の好転スキルを伝授。これで社長人生も豊かさ3倍になる!

・モットーは「100分考えて行動しないより、1分考えて行動すること」。

・1970年淡路島生まれの大阪人。

引用Amazon

船井総研」は日本の大手コンサル会社で、中小企業から大企業まで幅広いクライアントに対して経営コンサルを提供している。

唐土さんはそんな船井総研で最年少で役員になったということで、一流のビジネスパーソンであることは間違いない。そんな唐土さんの仕事の流儀を学べる本書は、とても有益な一冊だ。

どんな本なのか

まず私が本書のタイトルから想像したのが、「副業」「独立」を勧めるような流れだ。

しかし私の予想は外れたことにすぐ気が付くのだった。

本書は会社員 or フリーランスといったようなスケールの小さい話ではない。言い換えれば対象とする被写体の観察深度?が異なる。

会社員にせよフリーランスによ、「稼ぐ力」を身に付けろ。

そのために必要な以下の7つの力を強化するのだ、という話だった。

1.スタンスチェンジ力(まず、意識を変えろ!)

2.行動力(とにかく、行動に移せ!)

3.自頭力(自分の頭で考えろ!)

4.セルフブランディング力(自分をコンテンツ化しろ!)

5.関係構築力(コミュニケーションの達人になれ!)

6.メモ力(あらゆる体験を自分の血肉にしろ!)

7.成長力(自分をアップデートさせろ!)

これら7つの力を鍛えておけば、現在雇われている企業でも活躍できるし、その企業に万が一のことがあったとしても自分の力でなんとかやっていけるだろう、というのが本質である。

何と言っても強いメッセージ性のある唐土さんの言葉が読んでいて爽快だった。

そばに上司がいてくれて、常に自分にアドバイスをしてくれているような感覚になれる。

本書のフレーズからの学び

時給を計算して、その「3倍」は働け!

会社員の場合、一日8時間、月に20日働くとして、計160時間。給料を160時間で割れば時給を計算することができる。

この時給換算にした場合、自分の働きがいくらなのか、どれだけ会社を儲けさせているか、という視点で仕事を眺める行為が非常に重要なのだ。

唐土さん的には時給の3倍の稼ぎを生み出して初めて会社にとって必要な人材になるとのこと。それこそ「稼ぐ力」が身に付いた証拠である。

こーたろー
こーたろー

会社員は仕事をしてもしなくても給料が支払われることが多いため、

このマインドはなかなか難しいが、

気持ちは個人事業主として稼ぎを意識する姿勢は大事なのかもしれない。

「定型質問」を投げかけろ!

唐土流のコミュニケーション術がこれで、彼は以下の3点を誰に対しても聞きまくっているそうだ。

1.あなたのモットーは何ですか?

2.最近、何かおもしろいことはありましたか?

3.おすすめの本は何ですか?

確かに、この3つを聞かれると、その人の人となりがすぐに分かりそうだ。

色々な人に対して同じ質問をすることで答えを比較することができて、よく考えている人かどうかを見分けることができる。見分けて今後の付き合い方、接し方を変えたりできるのだろう。

また同じ質問を自分に投げかけて、自分の軸を持つことも当然ながらやっておくべきだ。

なお、おすすめの本は何ですか?と聞いて教えてもらったら、興味が無くても必ず読み、感想を本人に伝えろ、と本書の別パートで語られているので、参考にしたい。

こーたろー
こーたろー

普段付き合っている仲間はすでに人となりが知れているので、

この定型質問は特に初対面で活用できる。

ただ、質問1は身構えられてしまいそうなので、

質問2や質問3でフランクな雰囲気で入るのが良さそうだ。

むやみに「持論」を振りかざすな!

持論を持つこと自体は当然大事なことだ。しかし持論を持つことと、それをそのまま言うのは全く別の話だ。

若手のビジネスパーソンの場合は持論を振りかざして上司や先輩に嫌われてしまったら後々やりづらくなってしまうため、持論を展開する時は慎重になったほうが良い。

持論を展開する前に質問をしてみよう。相手がどう考えているかを知り、自分の思考材料・判断材料になればそれで良いのだ。

いちいち自分の考えを相手に浸透させなくても良いと思えば、これで十分だと思えてくるだろう。

こーたろー
こーたろー

自分の言いたいことが言えるかどうかは「心理的安全性」にも繋がる話である。

持論を展開するときはTPOをよく考えることだね。

これもビジネスパーソンには求められる力なのだろう。

まとめ

この本を読んでいると、唐土さんの頭の回転がいかに高速なのかが理解できるだろう。

何でもない日常の出来事でさえ彼は「自分はこう思う」という思考回路を回しているのではないか。

この習慣は生まれつきの要素もきっとあるだろうが、私は読書で養うことができると思っている。

本書で語られているが、唐土さんはとにかく読書しまくっていたそうだ。稼ぐ力の元となる7つの力、スキルを冒頭で紹介したが、結局は全て読書が起源なのではないかと私は捉えている。

私の知り合いに船井総研で経営コンサルをやっている人がいるのだが、彼もまた猛烈な読書家である。もしや読書は船井総研の育成方針なのか?

いずれにせよ、私はビジネスパーソンを育てる方法として読書は最適解だと考えている。

まぁ私の考えはさておき、本書は船井スピリットを垣間見ることができる、ビジネスパーソンとしては「買い」な一冊だった。

「コンサルタント」「読書」繋がりで言えば、下記の書籍もおすすめである。

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