【年100冊読書の会社員が解説】数値化の鬼 ── 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法 安藤広大

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「とにかく仕組化」で明らかになった「識学」という概念。

ビジネスパーソンとしては押さえておきたい考え方だった。

そんな識学が現場のビジネスパーソンに送る書籍を今回紹介する。

「とにかく仕組化」と合わせて読んでおきたい一冊だ。

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どんな本なのか

「とにかく仕組化」では社内のルールを決める、あるいはマニュアルを徹底的に整備することで属人化を防ぎ、あえて組織の歯車になる勇気を持つことを主張していた。

「とにかく仕組化」に倣って本作を表現するならば、「とにかく定量化」だ。

数値化、すなわち定量的に物事を捉えることで、今までグレーだったものに白黒付けることができる。良い例が組織における人事評価である。例えば良くある「行動評価」といったコンピテンシーは定量的に評価しづらい。だから評価はシンプルに、そして誰が見ても分かるように数値化をすべきである。人事担当者には非常に参考になる考えではないだろうか。

また組織の実務者は上司やクライアントに報告する際になるべく「数字」を意識するようになるだろう。そうすることで仕事の内容が解像度高く相手に伝わり、より信頼を得やすくなるはずだ。これはビジネスパーソンであれば読むしかない。

本書のフレーズからの学び

感情ではなく、理論で冷静に判断するためのツールなのです。

そう、つまり数字はとことん客観的にしてくれるものだ。

仕事はお遊びではないからこそ、定量的に会話をしなくてはいけない。

特に人事考課といった評価が絡むシーンでは絶対に数字が必要だ。

こーたろー
こーたろー

数字は抽象的な議論から我々を引き離して現実世界に戻してくれる魔法のようだね。

「目標を覚えていないのに日々の仕事をしている」という状態は、地図を持たずに目的地に向かってウロウロしているようなものです。では、なぜ、そうなってしまうのでしょうか。それは、評価項目の数が多かったり、概念が曖昧だったりするからです。

当ブログでは目標管理に関する書籍を紹介してMBOについて学んだ。

成長のために目標設定は必要なものの、複雑すぎても機能しないということが判る。

こーたろー
こーたろー

要はシンプルイズベストってことだ。

数字に表れない「やりがい」や「達成感」は、数字を追いかけた先で、ふと振り返るとついてきているものです。そして、その逆はありえません。

近年ではワークライフバランスとか、ウェルビーイングといったワードが一人歩きしている。これこそ抽象論であり、議論の空中戦を招いてしまいかねない。

何はともあれ常に数字を大事にする気持ちを持ち続けていきたい。

こーたろー
こーたろー

考え方によっては抽象論のほうが楽だったりする。そこをあえて心を鬼にして、数値化にこだわる。それこそが本物のビジネスパーソンなのかもしれない。

まとめ

数値化、定量化といった考え方はビジネスパーソンであれば誰しもが一度は言われたことがあるし、意識したことがあるだろう。

しかし無意識のうちに頭から抜け落ちてしまい、油断するとすぐに抽象論に傾いてしまう。

それは恐らく数値化が面倒なものだと思っているからだろう。

例えば数字の大小を「大きい」とか「小さい」といった言葉で片づけてしまえれば確かに大して考えずに済むので楽ではある。しかしそこをサボらず数値化することで議論の解像度が上がるということだ。

ビジネスは真剣勝負。だからこそ細部にこだわって数値化をする。本書を読むことで本物の仕事の流儀を理解することができた。

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