はじめに:糖質は本当に必要なのか?

バドミントンは瞬発力と持久力をバランスよく求められる競技です。だからこそ、「試合前はしっかり糖質を摂ってエネルギーを蓄えよう」といったアドバイスが、今も常識のように語られています。
しかし最近、その“常識”に対して一石を投じるアスリートや指導者が増え始めています。糖質の摂り過ぎが、むしろ体調不良やパフォーマンス低下の原因になっているのではないか――。
本記事では、私自身が糖質制限を取り入れながらバドミントンを続ける中で得られた実感をもとに、「本当に糖質が必要なのか?」という問いに切り込んでいきます。
糖質を摂ることで起きる“デメリット”

糖質が悪者だと言うつもりはありません。が、明らかに“摂りすぎ”による弊害が存在するのも事実です。とくにバドミントンのように動きの激しい競技においては、以下のような問題が起こりやすくなります。
体重コントロールが難しくなる
余った糖質は肝臓で中性脂肪に変わり、細胞脂肪として蓄えられます。つまり体重が増加する方向に作用します。少し食べ過ぎるとすぐに体が重くなるという感覚、覚えがある方も多いのでは?

体重が増えると怪我のリスクが増えます!体重コントロールはとても大事です。
血糖値スパイクで集中力が落ちる
パンやおにぎりを食べてしばらくすると、急激な眠気やだるさに襲われる経験はありませんか?これは血糖値が急上昇した後、一気に下がる「血糖値スパイク」の影響です。これでは試合中の集中力にも悪影響を及ぼしかねません。
胃もたれやパフォーマンスの不安定化
糖質を中心とした食事は消化に時間がかかるうえ、エネルギー切れも早く、不安定なパフォーマンスを招くことがあります。結果として、良い時と悪い時の差が大きくなる傾向も。
ケトン体回路というもう一つの選択肢
糖質制限をすると、体は“脂質”をメインエネルギーとして利用するようになります。これを「ケトン体回路」と呼びます。
ケトン体回路には以下のようなメリットがあります。
脂質は糖よりもはるかに多くのエネルギーを持っており、長時間の競技やトレーニングにおいてもガス欠を起こしにくくなります。
ケトン体は脳のエネルギー源としても優秀で、集中力や判断力を高める働きがあります。糖質を摂ったときの“波”がなく、試合を通じてメンタルが安定しやすくなります。
糖がないと筋肉が分解されるというのは誤解です。脂質とたんぱく質をしっかり摂っていれば、筋量を維持しながら引き締まった身体を作ることができます。
実践してわかった“パフォーマンス向上”の実感

私は現在、基本的に糖質を極力制限した食事を続けています。主なエネルギー源は、脂質(良質な油)とたんぱく質です。
この食事スタイルに切り替えてから、以下のような変化を感じています。
無駄な脂肪が落ち、キレのある動きがしやすくなりました。
試合後半でも頭が冴えたまま、相手の動きに即応できる感覚が増えました。
翌日の疲労感が明らかに減り、連戦でもコンディションを維持しやすくなっています。
食後の眠気やイライラが減り、精神的にも安定して競技に向き合えています。
競技者としての新しい食事の捉え方 〜脂質中心の回路でエネルギーを生み出す〜

糖質(炭水化物)をエネルギー源とする従来の食事法では、グリコーゲンとして体内に貯蔵できる糖質量はごくわずか(筋肉と肝臓合わせて約500g前後)に過ぎません。これに対して、脂肪は数kg単位で体内に貯蔵されており、ケトン体を介した脂質代謝の仕組みを使えば、はるかに長時間・安定的なエネルギー供給が可能です。
バドミントンのような瞬発系と持久系の両方を必要とする競技では、この「脂質代謝を優位にする体作り」が大きな差になります。糖質依存の身体は、短時間の集中力は出せても、その後に急激な疲労感や眠気に襲われる“血糖値スパイク”のリスクを伴います。一方、脂質中心のエネルギー回路に切り替えることで、スタミナの安定や集中力の持続が体感できるようになります。
私自身、糖質制限を継続することで、胃腸の重さやプレー中の息切れが軽減され、ラリーの中でも冷静に判断できる場面が増えました。
これからの競技者は「炭水化物でチャージする」時代から、「脂質で安定的に動く」時代へとシフトしていくのではないかと感じています。
お勧め品の紹介
糖質を抑えるとエネルギー不足に陥ってしまいます。そこを補うのが「脂質」と「たんぱく質」です。脂質とタンパク質を戦略的に選択してエネルギー不足を回避しましょう。
脂質
MCTオイル(中鎖脂肪酸)
⇒ 素早くエネルギーになる。無味無臭でコーヒーやプロテインに混ぜやすい。
たんぱく質
タンパク質補給の王道は何と言ってもプロテインでしょう。糖質制限には油と並んでマストアイテムと言っても過言ではありません。
REYSのプロテインはコスパが良く、溶けやすく、味が良い。とてもバランスの良いプロテインです。
また当ブログではLYFTのソイプロテインのレビュー記事もありますので、そちらも参考にしてみてください!
書籍
この記事を読んで「糖質制限」に関する興味が少しでも湧いてきたら、ぜひ読んでみてほしい書籍があります。それがこちら↓
まとめ:自分の体で実験しよう
バドミントン選手にとって、食事は“パフォーマンスを決定づける”要素です。しかし、万人に共通する正解はありません。大切なのは「自分の体で試して、実感として良いと思えるものを選ぶ」ことです。
糖質制限を導入することで、私は確かに身体も心も変わりました。そして、試合での自信や安定感にもつながっています。
もし「最近、プレーに波がある」「すぐに疲れてしまう」といった悩みがあるなら、一度“糖質を見直す”という視点を持ってみてはいかがでしょうか。
最期までお読みいただきありがとうございました。
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