【マーケット感覚を身につけよう】要約と感想│ビジネス書│自己啓発本│書評│

📚読書

マーケット感覚とはあまり聞き慣れない言葉ですよね。この本ではちきりんさんらしく、わかりやすい言葉で説明してくれます。ちなみにちきりんさんの書籍は以前紹介しました。

ちきりんさんの本は読みやすくて個人的に大好きです。ぜひ多くの人に読んでもらいたいですね。では今回も私の感想を交えながら、簡単に要約していきたいと思います。

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マーケット感覚とは?

ズバリそれは「売れるものに気が付く能力」です。

言い換えれば、「価値を認識する能力」です。

例えば1万円札が目の前に落ちていたら、大抵の人は気が付いて拾います。しかしこれが赤ちゃんや幼い子供の場合はどうでしょう。恐らく単なる「紙」だと思い、もしかすると破いて遊んだりするかもしれません。

つまり同じモノが見る人にとって全く異なる価値を持ったモノとなるのです。

誰にとってどんな価値があるのか?を考えることはビジネスでは非常に重要な視点です。この視点を身に付けることで、なんの取り柄もないと思っていた自分にも大きなビジネスチャンスが舞い込んでくる可能性もあります。

価値とは何か?

ここで「価値」について考えてみます。本書では、米とスイカの例で説明しています。

ある市場で売られている米が10kgあるとする。米を買いたい人が5kgを必要としていた。米の売り手が複数人いれば競争が生まれ、米の売価が下がります。しかし米の売り手が一人しかいなかった場合、売価は下がるでしょうか?おそらく下がりません。

例えば売っている物が米ではなくスイカだったらどうなるでしょうか?スイカの売り手が一人で独占状態だったとしても、売価を下げなかったら米ほど求められず、きっと売れないでしょう。

米は主食であり毎日の食卓に不可欠な存在です。一方でスイカはそうではないですよね。つまり米にはスイカにない価値があるから、です。

見方によっては、取引されているものが米という「モノ」ではなく、「食卓に不可欠な主食」という「価値」である、となります。これが価値の概念で、これを見極める力がマーケット感覚です。

キャリア形成に必要なマーケット感覚

米とスイカの例え話は、職業にも当てはまります。自分がいくら特殊なスキルを身に付けていても、市場から求められなければ飯の種になりません。

今は転職市場が活況で、もはや一つの企業に定年まで勤めあげる時代ではなくなってきています。そんな市場化する社会では、これまで安泰と考えられていた職業や資格がそうではなくなる可能性があります。

国家資格は強力なステータスだと私も考えていましたが、もはやそんなこともなくなってきています。

資格を取ろうと思ったら、その資格を必要とする職業がおかれた市況について理解するためのマーケット感覚が必要だということです。

一生ひとつの専門性は無理

今の世の中は高度化がどんどん進んでいます。専門性は大事ですが、20代に身に付けた専門性が定年までの40年間、通用し続ける保証はどこにもありません。

これからは一生ひとつの専門性ではなく、例えば数年ごとに学び直し、複数の専門性を身に付ける必要があります。

変化の早い世の中に適応するため、自分のOSをアップグレードし続けていくことが求められています。

流行りの言葉で言うならば、「リスキリング」ですね。何歳からでも本気になって勉強をすれば人は変わることができます。ぜひこちらの本を読んでみてください。

マーケット感覚とマーケティングの関係

マーケット感覚は一般的に言われているマーケティングと密接な関係があります。

ただ、よくあるマーケティングの手法を身に付けたとしても、肝心なマーケット感覚が乏しければ、真の価値を見出すことはできません。

マーケット感覚を磨くためには日常的にトレーニングが必要です。本書では具体的な方法が詳しく解説されていますので、とても参考になります。気になった方はぜひ読んでみてください。

マーケティングといえば、日本を代表するマーケターである森岡毅さんもおそらく若かりし頃からマーケット感覚に優れていたのではないかと思います。

まとめ

私は、頑張って勉強して良い大学に入り、大企業に入れば一生安泰だ!と典型的な考え方を持っていました。親から日常的にそう言われ続け、私は思考停止に陥っていました。自分で考えることを辞めてしまっていました。

もっと早くこの本に出会っていれば、もっと世の中に興味を持ち、自分のアタマで考え、自らの意思で進路を選択していたでしょう。

この本に出会ったのは、私が新卒で入社した企業で10年近く勤めて悩みを抱えていた頃です。

ちきりんさんの言葉のおかげで、自分の意思で転職を決意することができました。

私にとってちきりんさんは、仕事に悩んでいた時に私の背中を押してくれた恩人のような存在です。(と一方的に思っています。)

読めば世の中の見え方がきっと変わります。ぜひ読んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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