書籍レビュー【どんな会社でも結果を出せる!最強の「仕事の型」】要約と感想

📚読書

今の世の中は転職市場が活況なので、一社で定年まで勤めあげる時代ではなくなってきています。

多くの人が転職している中で、どんな会社や職業に就いたとしても、普遍的な仕事のメソッドがあれば強力な武器になりますよね。

そこで本書では、仕事には「型」があり、「型」を意識して仕事をすればどの会社に行っても結果を出すことができる、と主張しています。

ちなみに「型」と言えば、以前当ブログで紹介した書籍にて、勉強の型の存在について説明されていました。

どんなシーンでも「型」は重要なんですね。

ではそんな本書の内容について、私の感想を交えながら紹介します。

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著者:村井庸介さん

慶應義塾大学法学部卒業後、株式会社野村総合研究所に入社し数多くのコンサルティング業務に従事。

その後、リクルート、グリー、日本アイ・ビー・エム、メガネスーパー等々、10年間で計8回の転職を経験しました。

本書ではそんな村井さんの8回の転職経験を基に、「提案」という全ての仕事の基本作業について、具体例を交えながら解説してくれます。

特に一社目の野村総研で身に付けた「GISOV」といういわゆる仕事の「型」の重要性を説いていて、そのおかげで数多くの企業で確かな結果を残してこられたそうです。

本書は非常に実践的で、村井さんの経験を追体験できる有益な一冊です。

特に、かの有名な野村総研のメソッドを学ぶことができると聞けば、それだけでも読んでみたい気持ちにさせてくれるのではないでしょうか。

提案の極意:GISOV

本書の核となる考え方を先に紹介しておきます。

それは「GISOV」。これが野村総研に脈々と伝わるDNAです。

① G(Goal)本来目指すべき目的、あるいは目指したい目的を明確にすること。

② I(Issue)それを阻害する課題を発見すること。

③ S(Solution)課題を解決する、または課題が課題でなくなるための最善の方法を見つけること。

④ O(Operation)解決策を実行するための具体的な計画を立てること。

⑤ V(Value)相手が良くなるために提供できる自身の価値を伝えること。

私は仕事の本質は「他者貢献」だと考えています。

他者とは「顧客」「上司」「部下」「同僚」「他部署」様々です。

相手により貢献できることを考え、伝えることは、提案です。つまり仕事の基本は提案だとも言い換えることができます。

そんな提案の基本がこのGISOVです。GISOVの中身を読み解いていくと、確かに合理的であると感じることができると思います。

ちなみに「他者貢献」といえば【嫌われる勇気】が有名です。これを読む事でさらに想いのこもったGISOVが完成すると思います。

G:ゴール(目的・目標)は疑う

本書ではG・I・S・O・Vそれぞれについて具体的な方法を丁寧に解説してくれています。

今回はその中でも、提案の発端となるであろう「G」を紹介します。

提案の出発点は大体GかIになります。しかしこの出発点がそもそも間違っていると、そのあとのSOVが台無しになってしまうので、ゴール設定というのは肝になります。

このゴールについて、視点を変えて見つめる作業が重要です。抽象度を上げてマクロな視点で見る。

果たしてこのゴールは課題の本質を捉えているだろうか?と何度も自問自答しましょう。

ちなみに抽象度について理解するには、【具体抽象トレーニング】という本を読みましたが、こちらがお勧めです。

新たな環境での提案

本書は積極的に転職を勧めているわけではありません。

しかし様々な事情で転職や異動をする人も多いと思いますが、その時の提案の注意点を説明してくれています。

新たな環境下では、最初は自分は「よそ者」です。

社内の人間関係はゼロからのスタートで、信頼関係はまずありません。むしろどんな人間なのか疑われている点ではマイナスの可能性もあります。

それに組織特有の文化もあるでしょう。そんな状態で論理的な提案をしても、受け入れられません。

まずは組織の理念や仕事の進め方を尊重し、ルールを守って与えられた仕事を卒なくこなす事が重要です。

そうなると徐々に周囲からの自分の評価が高まります。いわば、「信頼の残高」が積み上がっていきます。

特に、誰もやりたがらない仕事を進んで取りにいきましょう。信頼の残高がより一層増えるでしょう。

そうやって日々コツコツ信頼の残高を積み上げていく一方で、虎視眈々とその組織のゴールとイシューを探していきます。

そして任された仕事がひと段落し、信頼関係がある程度固まってきた状態で、GISOVを展開しましょう。

まとめ

とにかく本書は実践的でわかりやすく書かれています。

特に「GISOV」は覚えやすくて頭に残りやすいです。

このイニシャルさえ頭に浮かべば、後は自然と単語が出てきて、それぞれの要素を意識して提案を作りこんでいく事ができます。

積極的にGやIを意識することで、市場価値の高いビジネスパーソンへ成長することができるでしょう。

もっと言えば、なにもビジネス現場だけでなく、日常生活にも活用可能です。

日々GISOV、特にGIマインドの状態でいることは、論理的思考能力やマーケット感覚を強化することに繋がるなと思いました。

マーケット感覚についてはこちらの記事をご覧ください。

私もGISOVを武器に、どんどん挑戦していこうと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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