きっと誰しもが一度は自分のキャリアについて悩みを持った経験はあるでしょう。
マーケターのように生きることでそんな悩みを晴らすことができるかもしれません。
本書はマーケティングの教科書ではありません。
だからこそ誰にでも読みやすく、共感できる内容になっています。
基本情報
マーケターと言えば当ブログでもたびたび紹介している「森岡毅さん」が有名です。
本書も森岡さんの書籍に通じる部分が多いです。むしろ本質的には同じことを言っているような気もします。
マーケターが書いた本って面白い。
マーケターのように生きる事の本質
それは、相手をよく知り、その期待に応えることです。
自分起点ではなく、相手起点で物事を追及します。
相手が何を求めているかに思いを巡らせましょう。
「顧客起点」、「他者貢献」です。
当ブログで何度も登場している思想です。
本を多く読んでいると、共通するメッセージが見えてきます。
まるで人生を好転させるヒントを探す宝探しのようで、楽しいです。
マーケターか芸術家か
マーケターのように生きることは相手起点から始まり、追及することでした。
では反対の思想はなんでしょうか?
それは「芸術家のように生きること」です。
芸術家はただひたすら自分を表現することを追及します。
どちらが良い悪いの話ではありません。重要なのはバランスです。
自分を追及してコンテンツの独自性を意識しすぎても、世の中に求められなければ誰にも貢献できません。
まずは周囲の人が何を求めているかにアンテナを張り巡らし、その中で自分ができることをあてはめていくようにしましょう。
自分の価値を伝える「PIEの法則」
この世の中で出世をするために必要なのは「PIE(パイ)」です。
・P パフォーマンス:仕事の実力
・I イメージ:印象
・E エクスポージャー:どれだけ目立っているか
さらに面白いのが、各項目の重要度の割合が決まっています。それがPIEの法則です。
・仕事の実力:1
・印象:3
・どれだけ目立っているか:6
つまり、どれだけ目立っているかという知名度が最も重要です。
ただし前提としてやるべき仕事はしっかり果たしていることです。
人事考課をする側は、大勢の人材を評価する必要があります。
そう考えると目立っていれば評価者の目に止まりやすくなります。
「コツコツ真面目にやっていれば、きっと誰かが見てくれているだろう」という日本の美徳から来る思い込みは捨て去りましょう。
この姿勢がマーケターとしての考えに基づいているというわけです。納得です。
自分の価値は「市場」によって変わる
私のような会社員であれば、毎月お給料がもらえますが、このお給料は「報酬」です。
自分がもらえる報酬は、結局は「どれだけ人の役に立てたか」によって決まります。
つまり報酬の差は選んでいる市場の大きさの差でもあります。
自分の価値が最大化できる市場を選択する際、下記の書籍の考えも参考になります。
まとめ
・マーケターとして生きることの本質は「他者貢献」である。
・マーケターと芸術家のバランスを意識する。
・PIEの法則を理解する。
・正しく市場を選択する。
個人的には「PIEの法則」が最も印象に残りました。
私はコツコツ積み上げていくことには自信がありますが、その努力を他の誰かが活かしてくれると他人本意でいてはいけないと痛感しました。
積み上げつつ、自ら発信・アピールする取り組みも私には必要という学びを得ました。
当記事で紹介した内容以外にも、本書ではマーケティングの概念を判りやすく解説してくれています。非常に有益な一冊です。お勧め。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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