【最高の体調 進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法 ACTIVE HEALTH】要約と感想│ビジネス書│自己啓発本│書評

📚読書

YouTubeで話題になった、有名な書籍を私もようやく読みました。

鈴木祐さんの「最高の体調」です。

よくわからないけど体調が悪い、そんなもやもやを進化医学のアプローチで解決していく、他に類を見ない一冊です。

個人的な感想を中心に本書を紹介していきたいと思います。

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基本情報

発売日:2018年7月13日

ページ数:240ページ

出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

著者:鈴木祐(すずきゆう)さん

鈴木祐

1976年生まれ、慶応義塾大学SFC卒。16才のころから年に5,000本の科学論文を読み続けている、人呼んで「日本一の文献オタク」。

大学卒業後、出版社勤務を経て独立。雑誌などに執筆するかたわら、海外の学者や専門医などを中心に約600人にインタビューを重ね、現在は月に1冊のペースでブックライティングを手がける。

現在まで手がけた書籍は100冊超。科学論文で得た知識を仕事の効率アップに活かし、1日に2~4万文字の原稿を量産するいっぽうで、ライター界では珍しい「100%締め切りを守る男」としても知られる。

近年では、自身のブログ「パレオな男(http://yuchrszk.blogspot.jp/)」で健康、心理、科学に関する最新の知見を紹介し続け、現在は月間250万PV。近年は自著「最高の体調」(クロスメディアパブリッシング)や「パレオダイエットの教科書」(扶桑社)などを上梓し、ヘルスケア企業などを中心に、科学的なエビデンスの見分け方などを伝える講演なども行っている。

引用Amazon

日本一の文献オタクということで、本書はその豊富な情報量に裏付けられた説得力のある主張のオンパレードです。読めば読むほどのめり込んでいってしまいます。

総評

本書は「中田敦彦のYouTube大学」で紹介されたことで有名です。

さらにDaiGoさんも推奨していますね。このお三方は皆さん慶應出身です。

さて本書の感想ですが、とにかく著者の主張が文献の情報を基に展開されていくので、読んでいて納得感が高いです。

文献を読む作業は非常に大変ですが、こうして健康に関する文献を鈴木さんがピックアップしてまとめてくれていると考えると、コスパが良すぎるでしょう。

また「進化医学」という聞き慣れない言葉がタイトルに登場しています。我々人間の遺伝子は狩猟採集時代から進化しておらず、現代に完全に適応できていないから様々な不調が発現するというもの。

肥満やストレス等、色々な不調は「文明病」という1つの大きな病に集約されていたのです。この主張に対しては納得ですね。便利すぎたり複雑すぎるからこそ身体が蝕まれている感じがします。

環境の変化に対して人間の体が追いついていないということを理解し、受け入れることが大切なのかなと。

ただし、最高の体調を得るのは手段であって目的ではないはず。まずは何を目的に生きていくのかをしっかり考えたいと私は思いました。

古代よりも多すぎる/少なすぎる/新しすぎるものたち

人間の遺伝子は古代からさしたる進化はしていません。しかし古代に比べ当然ながら環境が大きく変化しました。

環境の変化により「多すぎるもの」「少なすぎるもの」「存在しなかった新しいもの」が出現しました。それらが現代特有の「文明病」を引き起こし、我々の体調不良につながっていたのです。

多すぎるものの最たるものは摂取カロリーです。現代ではよっぽどのことがない限り、食べ物に困ることはありません。そして一日三食食べることが当然になり、誰しもがそのような生活を送っているでしょう。下記の書籍では16時間断食を推奨していました。本書とも通じるところはあります。

また少なすぎるものとしては運動です。世の中が便利になりすぎたせいで、多くの人が運動不足に陥っています。一日の歩数などは顕著でしょう。下記の書籍でも同様の主張をしています。

古代に存在しなかった新しいものは、加工食品、孤独、仕事のプレッシャーなどなど。こちらも挙げたらきりがないですね。

ここでは全ては紹介しませんが、いずれも物理的なものと精神的なものがあります。

体調不良を改善するためには、これらを意識下においてコントロールする必要がありそうです。

もし使い切れないほどのお金を手に入れたら

古代と比較して多すぎるものの一例として「価値観」があります。

複雑化して現代では価値観が多様化しすぎていて、他者と比較し、劣等感に苦しむ人が多いですよね。

さてここで考えてみたいのは、「もし使い切れないほどのお金を手に入れ、毎日やりたい仕事ができて、人間関係にも恵まれているとしたら、自分はどのように行動するでしょうか?」

まさに下記の書籍で登場した3つの資本です。

つまり、何もかもが満ち足りた状態でもなお行動せずにはいられない物事こそが、我々の心の底に眠る本当の価値だと著者は言います。

そう考えると、自分が大切にするものが見えてくるような気がしますね。

畏敬の念とは

とある研究では、「畏敬」の感情を体験した回数が多い人ほど、心理的な不安や体内の炎症レベルが低いという結果が出たそうです。

さて「畏敬」とは一体何でしょうか?

畏れ(おそれ)、敬う(うやまう)ことです。

なにか自分の理解を超えるような対象に触れた際に湧き上がる、鳥肌が立つような感情のことを言います。よくある例が、満点の星空を見たときや、大自然に圧倒されたときです。そのような局面では、自分と外部の境界があいまいになったかのような独特な意識があると著者は表現しています。

この没入感を感じると頭の中の時間感覚が曖昧になり、全て現在に集約されます。

不安感というのは往々にして未来をイメージすることが原因です。こうして畏敬の念を抱き、未来と現在を近づけることで、不安から逃れることができるということでしょう。

私は今までこんなことを考えたことがありませんでした。非常に新鮮な気分です。そう思うと、自然に溶け込むとか、何かに感動することって、本来あるべき人間の営みなのですね。

最高の体調 ーまとめー

・古代よりも多すぎる/少なすぎる/新しすぎるものを意識して最適化しよう

・金融・人的・社会資本が満足してもなお行動することが、自分が大切にする価値観である

・畏敬の念を大事にすることが幸福への道筋である

私が印象に残った部分を中心に紹介してみました。

人の欲には際限がありません。足るを知る心を持って生きていきたいと私は感じました。また「畏敬の念」の感じ方はきっと人それぞれです。

素直な心を持てばありふれた日常のワンシーンにさえその瞬間はあるはずです。私はその一つが「読書」だと考えています。

本の世界に没入し、感情が揺さぶられる。それこそ未来でも過去でもなく、今を生きているに違いありません。

今はビジネス書、自己啓発本がメインですが、今後はより没入感を求めて小説にも挑戦していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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