人生設計ってよく聞くワードですが、具体的にどうすれば良いかわからない、という人は多いと思います。
私もその一人で、たまに将来について悩んだりすることがあります。
この本は、そんな人生設計のヒントというか、人生の教科書的な感覚です。
自己啓発本としてはなかなかのボリュームだと思いますが、本当に色々な情報が詰まっていて、大変参考になります。
「成功」の定義は人それぞれあると思いますが、これを読んでおけば、成功に近づく可能性は高いです。
本書の内容を全て紹介するのは難しいので、今回も個人的に刺さったパートのみ紹介・メモしておきたいと思います。
合理的とは?
1.道理や論理にかなっているさま。
2.むだなく能率的であるさま。
引用:goo辞書
ムダなく、道筋をしっかり立てて人生を生きていくための情報が本書には書かれています。
人生に正解不正解は無いわけで、自分の人生は好きに生きて良いんです。
けど、人生の参考書みたいなものがあって、それを読めば世の中の仕組みを理解することができて、自分の貴重な時間を効率的に使うことができる、となったら、読んでおいた方が得だと思います。
なるべく若いうちからこうゆう本を読み、人生について早くから考えることで、
自分が何を勉強するべきなのか?どのような行動をするべきなのか?ということを主体的に考える力がつくのではと思います。
人生の土台を合理的に設計する方法
人生は自由に生きたい。そしてできれば成功したい、と誰もが願っていると思います。
そこで本書では、人生の土台を合理的に設計せよ、と言っています。
では人生の土台とは何か?それは以下の3つです。
- 金融資本
- 人的資本
- 社会資本
この3つの資本(土台)を全て持っていると「幸福」な状態、つまり成功ということになります。
本書では、【理論編】と【実践編】の2パートに分かれています。
【理論編】で合理性の基礎知識について解説し、【実践編】でこの3つの土台を設計する方法を解説しています。
こうゆうところがなんだか参考書っぽいなと私は感じていて、個人的には好きな構成でした。
今回の記事では、【理論編】【実践編】それぞれ印象に残ったポイントを抽出して紹介したいと思います。
【理論編】合理性の基礎知識
コスパ・リスパ・タイパ
コスパ=CPはコストパフォーマンスの略です。それはよく使われていますよね。
ではリスパとタイパはなんでしょうか。
リスパ=RP(リスク パフォーマンス)
タイパ=TP(タイム パフォーマンス)
です。
このCP、RP、TPを最適化することで、質の高い意思決定ができます。
同じリスクでも高いリターンが得られた方が良いし、自分がしたいと思っていることにどれだけの時間を費やすのが妥当なのか?等、
パフォーマンスに対するコスト、リスク、タイムを常に考えろということです。
例えば私の話で言うと、普段会社にはバイクで通勤していますが、最近は従来よりも1時間はやく家を出発するようにしています。
すると道路が比較的空いていて、通勤時間が短縮できました。
時間短縮して捻出した時間を使い、出社前からジムで筋トレをしたり、会社で読書をしたり、自分への投資ができるようになりました。
通勤のストレスから解放され、空いているジムで伸び伸び筋トレでき、朝から静かに読書をして自己啓発する。
こんな感じで身近なところから再設計することで、人生の質が向上していきます。
【実践編】金融資本の成功法則
保険は損をすることに意味がある金融商品
保険に関してはYouTubeでも色々な人が言っているように、掛けすぎな人が多いですよね。
本書でも同様のことを主張しています。
人間にはリスクを過大に評価する心理的バイアスが存在していて、この仕組みを利用しているのが保険営業です。
そもそも保険とは、死亡や病気等の不幸が自分の身に降りかかったときに賞金が得られるシステムで、「不幸の宝くじ」と言っています。
であるならば、賞金を受け取らないことが幸せであって、本来そうでありたいと願うべきで、そこに投資をするべきなんですね。
なので、基本的には保険は損をすることが前提なので、必要最低限で、かつ低コストな商品を選択せよ、ということになります。
確率的にいけば不幸が訪れるパーセンテージは低いはずなので、幸せに暮らすためにコストをかけたほうが個人的には良いかなと思っています。
たとえば家族との時間にコストをかけるとか、生活の質を向上させるようなガジェットを購入するとか。
一方で、そうは言っても不幸に対する備えも必要ではあるので、掛け捨ての死亡保険に最低限のボリュームで加入する。自分で貯金したり投資して資金を増やす努力をする。
そもそも不幸が訪れないように、ジムに通って健康な体を長く維持する。これが一番!
保険はぜひ一度見直すことを私もお勧めします。
【実践編】人的資本の成功法則
労働で心を病む理由は何か?
最近のニュースではサラリーマンのメンタルヘルスの問題がよく取り上げられますよね。
心の病を患い、休職や退職を余儀なくされてしまうという、深刻な問題です。
その要因として長時間労働があるとして問題視されています。
しかし、捉え方によってはこれは正論だし、間違いでもあります。
なぜならば、人は楽しいことであれば長時間労働でも苦にならないからです。
長時間労働で心を病むのは、「嫌なこと」を延々とやらされるからなんです。
私は以前セミナーで楽天の共同創業者の方のプレゼンを拝聴したのですが、その時にその方は言っていました。
「創業時は毎日朝から晩まで、土日も関係なく働いていた。それでもウェルビーイングだった。」と。
ウェルビーイングとは、満足した生活を送ることができている状態、幸福な状態のことを指します。
この方はきっと起業が自分のやりたいことそのものだったので、どれだけ働いても心を病むことはなかったんでしょうね。
純粋に自分の好きなことを仕事にするのは難しいかもしれません。
そんな我々にできることと言えば、なるべく自分の専門性を高める努力をし、少しでも周りから頼りにされるような存在を目指すべきなのではないでしょうか。
【実践編】社会資本の成功法則
引き寄せの法則
引き寄せの法則とは、こうありたいと強く願うことで、そのことに引き寄せられて願いが実現する、というものです。
自分がこうなりたいと思う理想像に近い人に積極的にアプローチし、その人と交友関係を結ぶ。そうすることで願いが叶う確度が高まります。
少し話は変わりますが、太っている人は同じように太っている人と友達になりやすい。類は友を呼ぶってやつですね。
ちなみに太っている友達と一緒にいると、安心して食べすぎてしまい、さらに体重が増加する傾向にあるそうです。
それだけ自分の属するコミュニティは影響力が非常に大きいということです。
会社で回りが優秀な人が多ければ、刺激されて自分も頑張ろうという気持ちになりますよね。
なので、自分がなりたい姿を想像し、意識的に社会資本を設計することが成功への近道になるでしょう。
まとめ
ボリュームは非常に大きいですが、全体的に書かれている内容は納得性が高く、確かにシンプルだと思いました。
変化が激しく先の読めない複雑な世の中だからこそ、人生設計はシンプルに無駄なくした方が良いと感じました。
何歳からでも読めば気づきが得られるとは思いますが、出来ればこれから社会の荒波に揉まれるであろう、新社会人の人々に読んでほしい内容です。
長い社会人人生をこれから送っていくために必要な知識が詰まっている本なので、読んでおいて損はないと思います。
私も幼い息子がもう少し大きくなった読ませたいなと思いましたが、この手の本は時代背景にも影響されるでしょうから、なるべく新しめの本を選択することをお勧めします。
そのような意味ではこの本はまだ比較的新しいので、大変お勧めです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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