ビジネスパーソンの教科書がありました!
新入社員から管理職まで、幅広いポジションの人までカバーしたガイドブック的な一冊です。
抑えておきたい11のスキルの強化方法が詰まっていますが、
今回は個人的に特に気になったポイントに絞って紹介していきたいと思います。
基本情報
小宮一慶(こみや かずよし)
引用Amazon
経営コンサルタント。株式会社小宮コンサルタンツ代表取締役CEO。
十数社の非常勤取締役や監査役、顧問のほか、名古屋大学客員教授も務める。
1957年、大阪府堺市生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行入行。
米国ダートマス大学タック経営大学院留学、MBA取得。その後、岡本アソシエイツ取締役に転じ、国際コンサルティングにあたる。その間、カンボジアPKOに国際選挙監視員として参加。後に、日本福祉サービス(現セントケア)を経て、1996年、独立し、現在に至る。
著者の小宮さんは経歴を見ればわかる通り、とにかく経験豊富なお方です。
このようなビジネス書は著者が経験豊富だからこそ説得力が増すというものです。
そのあたりは安心感を持って読めるのではないでしょうか。
ちなみに同じくコンサルタントの著者が書いた読書術に関する書籍を、過去当ブログでは紹介しました。
本書の構成
本書は11のパートで構成されています。
それぞれビジネスパーソンにとって必須のスキルです。
読み手のその時の立ち位置だったり心境によって読むパートを変える、そんな使い分けをしても良いと思います。
今回の記事では全てを網羅しませんが、ここでは全体像だけを紹介しておきます。
第1部 インプットをコントロールするための「数学力」「発見力」「勉強力」「読書力」「時間力」
第2部 アウトプットを最適化するための「解決力」「発想力」「実行力」「人物力」「リーダー力」「習慣力」
ビジネスに必要なスキルを抽象化し、わかりやすくカテゴライズしてくれています。
まさに「コンセプチュアル思考」です。
発見力
ビジネスパーソンにとって重要な「発見力」を養う方法として、「関心の幅と奥行きを広げること」が挙げられています。
特に、関心の源は「責任感」にあります。
責任を感じると自然と必要なものが見えてくるようになります。
「当事者意識」と言い換えられるかもしれませんね。
以前当ブログで紹介した「サーベイ・フィードバック」では、サーベイによって得たデータを現場メンバーにフィードバックし、対話させることの重要性を説いていました。
対話を通じて当事者意識が芽生え、自分の組織に対する責任感が生まれます。
積極的に関心の幅を広げ、責任感とこだわりを持って物事を深めれば、ものの見え方が大きく変わってくるでしょう。
時間力
仕事の効率化が叫ばれる昨今、仕事を素早くこなすことがフォーカスされているような風潮があります。
しかし、簡単な仕事を早くこなす=仕事ができる ではありません。勘違いしないように注意しましょう。
簡単な仕事の中にも深みがあると本書では語られています。
簡単な仕事をいつも通りこなして早く終わらせるだけではただのルーチン作業。
その仕事の中から一歩踏み出して本質を抽出しましょう。
いつものルーチン作業のその先には何があるのか?自分の仕事はどう改善できて、どう活用できるのか?という視点も必要です。
ここでもまさしくコンセプチュアル思考が生きてきます。
人間力
人間力パートでは、心理学から見た人間力について触れられています。
心理学用語で、「ストローク」という言葉があります。
これは、「心に与える影響」のことを言うそうです。
ストロークには「プラスのストローク」「マイナスのストローク」「ストロークなし」の3つがあります。
プラスのストロークは他人から褒めらるなど、ポジティブな影響です。一方マイナスのストロークはいじめや病気等、ネガティブな影響のことを指します。ストロークなしはどちらも無い状態です。
人は「プラス」「マイナス」「なし」の順番でストロークを好みます。
つまり、人は誰にも相手にされないストロークなしの状態が最も心理的につらいのです。
例えば職場の人間関係が行き過ぎると「隔離」されてしまいます。
そうなってしまうと手が付けられませんよね。
なるべく自分の周りにいる人に関心を持ち、話しかけてあげることが他者貢献であり、それこそが人間力の高いビジネスパーソンなのかもしれません。
まとめ
大抵の仕事の悩みは本に解決策が書いてある、ということが以前読んだ本に書いてありました。
まさに本書はその通りで、あらゆる仕事の悩みをカバーしていると思います。
職場で不平不満を言う人には、ぜひこの本を勧めてあげてください。
感謝されて関係が良好になる、組織に良い影響を与えるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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