【労働組合役員のコラム】50歳以降の働き方・処遇について

☕労働組合役員のコラム

少子高齢化によって日本の将来の労働力不足が懸念されているのは皆さんご存じのことかと思います。

そのあおりを受け、多くの企業は定年延長、あるいは定年廃止といった策を検討しています。

しかし現実は50歳以降になると役職定年といって、それまで部長や課長といった役職についていた人もその役職をなくされ、一般社員同様に働かざるを得なくなる制度を採用している企業も多いのが現実です。

また一定年齢以上になると、それ以上本給が上がらない、という企業すらあります。

役職ははく奪され、定年はどんどん延びていく。そして給料は増えないどころか減ってしまう。

それでは働くモチベーションが下がるのも無理はないでしょう。

しかし、人間の働くモチベーションは果たして金銭だけに起因するものでしょうか?それは違います。

本来我々人間は、金銭などの外発的動機ではなく、成長や使命といった内発的動機も備えています。

働き手としての我々が考えるべきことは、「50歳以降の働く意義を何に見出すか」です。

何歳になっても変わらず金銭を追い求めて働くだけの生活をするのでしょうか?

金銭を追い求めて手に入るものはなんでしょうか?

特に50代60代ともなれば物欲はあまり湧かないと思うのですが、どうなのでしょう。

食事量も減るでしょうし、食費がさらにかさむことも無いはずです。

子供の養育費だって、子供が自立すれば一気に不要になります。

総じてそれまでよりも生活費は下がるはずなので、それに見合った報酬を得られれば十分ではないか?と私は思うのです。

闇雲に報酬を上げるばかりにエネルギーを費やすのではなく、内発的動機を高める施策を真剣に考えることこそが、50代以降の働き手に対して必要なアクションなのではないでしょうか。

例えば評価制度を整備するとか、高年齢者同士のコミュニティを作ってもいいかもしれません。

一方で我々働く側も、働き方を考えるべきです。

いつまでも会社に頼っているばかりではなく、自分で稼いで食っていく力を養うべきだと思います。

今いる会社で自分がやりたいことができているならその必要はないかもしれませんが、そうではないケースのほうが多いし、会社という組織は不安定なものです。

勇気を持ってステレオタイプな考えから抜け出し、外の世界を覗いてみる。

そんな行動力が我々には求められているのかもしれません。

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