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近年では「人的資本経営」という言葉をよく耳にするようになった。
しかしそれは一体どのような意味なのか?実際には判らないことが多いのではないだろうか。
変化の激しい時代において、我々は一体どのようにして働いていくべきなのか?
経営者や人事担当はもちろん、現場で働くビジネスパーソンも必見の一冊を紹介する。
概要
「人的資本経営」とは、「人的資本に最適な投資をすることで最適なリターンを生み出す経営のこと」だ。「人的資本」というのは、個人が持っているスキルを表している。
また「持続可能な働き方」とは、個が持つスキルなどの強みを発揮し続け、組織に貢献している姿をイメージしてもらえば良いだろう。
ではそんな持続可能な働き方を実現するために、「HRテクノロジー」をどう活用し、人的資本経営のDX化を進めていけば良いのだろうか?
本書にはそのようなヒントが凝縮されている。
学び
自分の例に置き換えて考えるに、「自分で自分の強みや特性を理解しきれていなかったこと」に尽きる。
これは、自分のキャリアを「受身」「運任せ」「人任せ」にしているパターンの原因を著者が分析した結果だ。
当ブログでも関連書籍を多数紹介してきたが、「自己分析」を精度良く行うシステムが必要なのかもしれない。
自分の強みを発見し、自分が大切にする価値観と合わせて自分の「道」を選択する。キャリアは自分起点で戦略的に考えよう。
勤怠データは勤怠状況を把握するための時間データでしかないという状態から、たちまち「働き方」の多様性を実現したり、多様な働き方を認め合う文化醸成に役立つデータへと生まれ変わる。
本書で紹介されている「チームスピリット」の「ワークログ」が興味深い。
部門間での働き方の違いを定量的に分析することで、働き方の特性を把握することができる。
これにより生産性向上への足がかりを得ることができる。
現状を定量的に把握し、施策へ落とし込んでいく。工数という数字が単なる数字ではなく、生きた数字になるわけだね。これは素晴らしい。
まとめ
本書は特に企業の人事部に所属するビジネスパーソンに読んでほしい一冊だ。
ただ、この本ではどの企業にも当てはまる最適解を教えてくれるわけではなく、色々な事例やツール、著者の考えを参考にし、最終的には自分の組織のカラーや企業文化に合わせて設計していく必要がある。
最終的には当事者の哲学、マネジメント力、リーダーシップが試されることに違いない。
自らの経験や勘だけに頼った組織開発にならぬよう、本書に示されたヒントを最大限に活用してほしいと願うばかりだ。
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