書籍レビュー【「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問】紹介と感想

📚読書

思考力とか、考える力って大事ですよね。

人は生きていく上で様々な課題に直面します。

そんなとき、自分の頭で考えて苦難を乗り越えていく力が必要とされます。

また会話をする際、具体的な話なのか、抽象的な話なのか、その具体レベル(あるいは抽象レベル)を意識し、

相手と合わせることで会話のズレをなくすことができます。

具体と抽象の往復によって豊かな発想力を身に付け、コミュニケーションギャップを無くしていこう、というのが本書の狙いです。

ということで、いつものように、サラバド的に印象に残ったポイントをかいつまんで紹介していきたいと思います。

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具体⇄抽象ピラミッド

本書の至るところで登場する「具体⇄抽象ピラミッド」

極論を言えば、この本の言わんとすることがこの三角形に集約されています。

本に書かれている絵を基に、サラバド的にアレンジしてみました。

「横軸」が知識や情報の量で、三角形の底辺が広くなればなるほど知識や情報の量が増加することを意味しています。

一昔前の学校教育では知識詰め込み型の勉強が主で、まさしくこの三角形の底辺を広げる活動です。

対する「縦軸」が本書のメインテーマである具体と抽象の軸です。

下から上に抽象度が上がっていきます。

目指すべきは、知識の蓄積によって横方向を拡大しつつ、縦方向に伸ばし、知を発展すること。

さらに縦方向の上下運動によって抽象と具体を行ったり来たりできる状態です。

サラバド
サラバド

縦方向は、抽象的に表現すれば「考える力」だよね。

これって「論理的思考力」とも捉えることができそうだね。

よく言う「地頭が良い人」もこれに当たるのかなー。

問題解決に必要な「具体↔抽象」の上下運動

私はサラリーマンなので、日々の仕事は問題解決の連続です。

サラリーマンではなくても、多くの人が問題解決に迫られる場面は頻繁にあると思います。

そこで「具体と抽象」という視点を持っていると、

良い問題解決と悪い問題解決の違いが明確に見えてきます。

それぞれの特徴を紹介しておきます。

縦の移動を伴わない問題解決(具体→具体)

【表面的な問題解決】

言われた通りに何も考えずにそのまま対応する。過去の成功体験をそのまま当てはめる。思考停止状態。

縦の移動を伴わない問題解決(抽象→抽象)

【机上の問題解決】

目標や施策が全て抽象的な表現で、一切行動につながらない。口だけでアクションにつながっていない。

縦の移動を伴う問題解決(具体→抽象→具体)

【根本的な問題解決】

まず事象を具体的に捉え、次に抽象化して本質的な課題を抽出する。そのあと解決策を具体化する。

サラバド
サラバド

上の二つはビジネスシーンでよく起こっているやり取りだね。

意識的に具体と抽象を行き来しながら考え事をする訓練が必要そうだね。

抽象化と具体化の方法

抽象化と具体化の方法について、本の中では一つずつ丁寧に説明してくれています。

この記事では全ては紹介しませんし、どれか選んで詳細に説明することもしません。

とりあえずワンフレーズのみ紹介して、そのフレーズを見て自分で思考してもらうような形にしてみました。

私自身はワンフレーズを見て本の内容を思い返すための備忘録とします。

詳しい理由や背景が知りたければぜひ本を読んでみてください。

このフレーズだけ読んでも、なんとなく意図が掴めるのでは、と思います。

正直、それだけでもとても有益だと思います。

抽象化のプロセス(ワンフレーズ)

  1. まとめて一つにすること
  2. 線引きをすること
  3. 一言で表現すること
  4. 都合の良いように切り取ること
  5. 目的に合わせること
  6. 捨てること
  7. 言語化・図解すること
  8. 自由度を上げること
  9. 次元を増やすこと
  10. 見えない線をつなぐこと
  11. マジックミラーを破ること
  12. Whyを問うこと
  13. メタで考えること
  14. 全体を俯瞰すること
サラバド
サラバド

私は、前半のフレーズはシンプルに考える、後半のフレーズは視点を変えてみるイメージだと解釈しました。

具体化のプロセス(ワンフレーズ)

  1. 自由度を下げること
  2. HOWを問うこと
  3. 引かれた線の中を詳細化すること
  4. 数字と固有名詞にすること
  5. 逃げ道をなくすこと
  6. 違いを明確にすること
  7. 横の力(知識や情報量)が必要
サラバド
サラバド

数字と固有名詞で表現するあたりはサラリーマンの目標設定がまさしくそれだね。

つまり具体化とは、粒度を上げることや、定量的に表現することと同じってことか。

まとめ

具体と抽象という考え方は、社会人数年目でよく学ぶ、「ロジカルシンキング」にも似ていると思いました。

ロジカルシンキング、つまり論理的思考力は社会人のみならず、学生時代から身に付けておくべき思考方法です。

この具体と抽象の考え方も、なるべく早いうちにその概念に触れておくことが重要です。

正直、この本は中学や高校の授業で取り扱っても良いぐらいの内容だと個人的には思います。

この本は文庫本ぐらいのサイズで表紙も地味目なので、書店ではほとんで目につかないのではと思います。もったいない…。

私サラバド的にはこの記事で一人でも多くの方にこの本を知ってもらい、具体↔抽象のスキルを身に付け、

一度しかない人生をイキイキと過ごしてもらいたいと願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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