管理職になったら読む本、ズバリな一冊を発見しました。
本書のタイトルもそのままです。
私は本業では管理職ではありませんが、労働組合の役員としての顔もあるため、読んでおくべきだろうと思い、本書を手に取りました。
シンプルに本書を紹介したいと思います。
基本情報
発売日:2018年10月19日
ページ数:251ページ
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
著者:吉原俊一さん
株式会社人材ルネッサンス代表取締役。新潟県出身。早稲田大学政経学部卒業後、トステム(株)入社。営業を2年経験し、物流部門に異動。物流センターの所長や本社企画部門での改善活動など13年にわたりリーダーシップ・マネジメント経験を積んだ。その後人事部門への異動で、以前から興味を持っていた「人を育てる仕事」に従事し、生涯の仕事にする決意を固める。2000年に三菱地所(株)の人事会社(株)メック・ヒューマンリソースに転社し、2005年に独立。2013年に(株)人材ルネッサンスを設立した。大手から中小の会社まで幅広い階層・領域で研修を実施。シニア産業カウンセラー資格も持つ。
引用Amazon
著者の吉原さんは、人材ルネッサンスという企業研修等を提供する企業を立ち上げ、現在も経営者として活躍されている方です。
長く民間企業で働いていた経歴をお持ちのため、働く現場を熟知されています。
人事に携わるビジネスパーソンは、吉原さんのように現場経験があったほうが、よりリアルなアプローチが可能になると私は思います。
管理職の役割とは
まずは管理職に求められる役割について考えてみます。
本書にはこう書いてあります。
「管理職とは、部下・関係者を通じて、自分の意図を実現する人」
また、著者の吉原さんが行った研修の中で出てきた例も取り上げておきます。
ここでは抽象度が異なる項目が並んでいますが、どれも管理職として大事な項目です。
結局は組織の一部である以上、組織が果たすべき使命にどれだけ共感できるか、が重要です。
様々なヒューマンスキルを駆使し、「ミドルアップダウンマネジメント」を心掛けたいですね。
PM理論
管理職としてリーダーシップを発揮する上で、心得ておきたい理論があります。
それは「PM理論」です。
ネットでググれば山ほど出てくると思いますが、ここでも簡単に触れておきます。
PM理論とは社会心理学者の三隅二不二氏が提唱した理論で、リーダーシップの行動特性を明らかにする理論です。
P機能:Performance(目標達成機能)
組織の目標を達成するために課題を解決する機能。
計画立案、実行、指示、規則の遵守など。
M機能:Maintenance(集団維持機能)
組織を維持するための機能。
メンバーのモチベーション維持、メンバー間の衝突を緩和する、メンバーの自主性を育てる、メンバー間の協力を促す、など。
これらのP機能とM機能共に高めていけるリーダーが、理想的なリーダーという考え方です。
中間管理職であれば上からのプレッシャー、部下の育成などなど、日常的にストレスにさらされます。
ストレス対策にはこの書籍がお勧めです。
私は組合の役員という立場上、管理職ではない一般の従業員の働く環境の改善やメンタルヘルスの維持といったことに注力しています。
ただ、同じ組織の一員である以上、管理職のワークライフバランスだって向上させる必要があると考えています。
上司も部下も利他の精神を持ち、組織に貢献することを第一に考えれば、人間関係に悩む必要はなくなるのではないでしょうか。
まとめ
本書は管理職としての心構えを幅広く学ぶことができる良書です。
管理職になったら読むのはもちろん、管理職じゃなくても読むべきだと思います。
なぜなら、管理職の役割や心情を理解することは、部下として日常の仕事を円滑に回すためには重要だからです。
日頃サポートしてくれる上司を理解する姿勢は、部下の努力義務ではないでしょうか。
人間関係の悩み等といった無駄なことにエネルギーを使わず、目標達成に全集中したいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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