今回紹介するのは、かの有名なパナソニックグループ創業者である松下幸之助さんに関する書籍です。
松下幸之助さんと言えば「松下政経塾」という政治塾を設立し、各業界へ著名人を輩出してきたことでも有名です。
本書はそんな松下さんが塾生との会話の中で喋ったフレーズを集めた内容になります。
リーダーに限らず、全人類が参考にすべき内容だと思います。
個人的に感銘を受けたポイントに絞って、本書の内容を紹介していきたいと思います。
本書の内容
松下さんが直接書いた本ではなく、塾生との会話の中での名言を集めたものになります。
喋り口調で書かれているのでそれがむしろ読みやすく、各パートも短く短時間で読めるので、とにかくサクサク読み進めていけます。
「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」は2部作で、今回の前編は主に「成功するために知っておいてほしいこと」にフォーカスしています。
出版されたのは15年以上前ではありますが、時代が変わっても普遍的な内容だと思います。
まさにビジネスマンのバイブル的存在です。
成功の条件
それは二つあります。
「運」と「愛嬌」です。
松下さんは自分は運が強いと常に言っていたそうです。
ただし、運が強いという言葉の背景には、たゆまざる努力があったはずです。
強い運を引き寄せるほどの勤勉さや能力は当然ながら必要だと思います。
これは「人事尽くして天命を待つ」そのものです。
どの本かは忘れましたが、同じことを森岡毅さんもおっしゃっていました。
また、愛嬌が無い人に人は寄り付かないというのは経験からも容易に理解できます。
人は人の影響を受ける生き物ですから、成功に近づくためには、周囲から良い影響を受けることも重要かなと思います。
素直になる
良い事は素直に取り入れましょう。
例えば、他人の言うことをまずは素直に聞くことです。
聞いた上で自分の頭で考え、使えそうだなと思ったら取り入れる。
人の意見を聞くときは、私心を無くし、余計なバイアスを取っ払いましょう。
環境や人間関係に慣れてくるとこれがまたなかなか難しいですよね。
初心を忘れず、謙虚さを忘れず。これが愛嬌に繋がり、やがて成功に繋がるのかもしれません。
人間の本質を知る
我々人間は「飼いあい」をしていると考えれば良いと松下さんは言います。
だから成功しようと思うならば、まずは相手の本質を知る。相手を理解することです。
本書では羊飼いの例を挙げています。
羊飼いが羊飼いとして成功するためには、羊を理解しなくてはいけません。
我々人間は結局相手にするのは人間なので、同じ理屈でいくと人間を正しく理解する必要があります。
そのような意味では、下記の書籍も参考になりそうです。
他社への理解も必要ですが、当然自分を理解して自分を使いこなす努力も必要ですね。
苦労があって当然である
何もかも自分の思い通りになるとは思ってはいけない。
辛抱、苦労があって当然だと思いましょう。
この考えと似たことを森岡毅さんはおっしゃっていました。またしても森岡さんのどの書籍だったか忘れてしまいました…
仕事における人間関係等の障壁は「条件」であり、いわば「天候」のようなものだと。
晴れの日もあれば雨の日もある、天候は自分の力ではコントロールすることはできません。
つまり多少の苦労はあって当然で、全て自分の思い通りになんか行くわけがないんです。
様々な困難を乗り越えてこそ人は成長できますし、成長するからこそ豊かな人生になると私は思います。
このような心構えを学ぶことができる点では、読書って本当に素晴らしいと思います。
奉仕の心を忘れてはいけない
これはもはや人として基本的な考え方です。
お互いに支え合うということが非常に大事で、この心持ちがなかったら、お互いの絆をつなぎ止めることはできません。
まさに「GIVE&TAKE」だと思います。
まとめ
・成功の条件は「運」と「愛嬌」である
・素直になること
・人間の本質を知ること
・苦労はあって当然
・奉仕の心を忘れないこと
他にも心に刺さるフレーズ、考え方が満載でした。
日本経済はなかなか明るい兆しが見えず、暗い気持ちになることもあります。
ただそんな時にこそこの本に立ち戻り初心に帰ると、生きる活力が湧いてくるでしょう。
悩める人にこそ読んで欲しい一冊でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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