書籍レビュー【生き方】要約と感想

📚読書

今回ご紹介するのは、かの有名な京セラやKDDIを創設した稲盛和夫さんの著書「生き方」です。

数年前に読んだのですが、もう一度初心に戻るために読み直しました。

タイトル同様、どストレートな内容で、心に刺さること間違い無し。

仕事に悩む人にぜひお勧めしたい一冊です。

読んで印象に残ったポイントをピックアップし、私なりの解釈を加えて紹介したいと思います。

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人間が生きる意味

著者の稲盛さんは、この混迷を極める時代だからこそ、「生き方」を問い直す必要がある、と言います。

ちなみに本書が発行されたのは2004年。

2004年から混迷の時代と言っているのに、約20年後の2023年現在はさらに混迷な時代であることは間違いありません。

つまり「生き方」を問う重要性はさらに増しています。

人間が生きる意味は一体何か?

本書からはそんな問いに対するヒントを得ることができます。

結論を言えば、それは「心を磨き、高めること」です。

次項より少しずつ解説していきたいと思います。

労働の意味

働く目的は人によって異なると思いますが、稲盛さんは下記のように定義しています。

・欲望に打ち勝つ

・心を磨く

・人間性をつくる

一言で表現すると、「修行」でしょう。

多少の辛さには耐え、毎日の仕事を一生懸命に行う。

それこそが人が生きる意味を見出すことに繋がるのだと思います。

有名なマーケター森岡毅さんも著書の中で猛烈に働くことの美徳を語っています。

時代の変化と共に労働の位置づけも変化していますが、「修行」という観点も忘れてはいけません。

人生・仕事の結果は三つの要素の掛け算

人生をより充実したものにするためにはどうすれば良いか?

そのヒントが一つの方程式から得ることができます。

人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力

つまり、人生や仕事の結果・成果は、三つの要素の掛け算で構成されており、足し算ではないということです。

熱意、能力はゼロからプラス方向に振れるパラメータですが、考え方だけはマイナスからプラスに振れるパラメータで要注意です。

熱意や能力がどれだけ素晴らしくても、考え方(方向性)を誤る、言い換えればマイナス方向に振れると、計算結果が全てマイナスになります。

従って考え方が最も重要な要素で、しっかりとした自分の考え、軸を持つ必要があります。

自分の考え方、軸、価値観を醸成するためには、個人的には「読書」が最適解です。

人生を好転させるための始めの一冊としては【読書脳】がお勧めです。

人格の定義

人には「人格」というものがあります。

先ほどの人生・仕事の結果が方程式で表現できたように、この人格に関しても方程式で表現されています。

人格 = 性格 + 哲学

性格は人間が生まれながらに持っているものです。

一方で哲学は後天的に身に付けるものです。

現代人の多くはこの哲学が不足していると私は思います。(私も不足しているという前提です。)

人は自分が経験したことでしか学ばないし、教訓を得ることができません。

自分の人生で起こった出来事や見たこと聞いたことを自分の血や肉とすることで、

他者と深いコミュニケーションを取ることができると思っています。

個人的には自分の中の哲学とは、一般的には「教養」にあたると思っていて、

それこそ「読書」で培えるものだと考えています。

読書は最強のソリューションです!

三種類の燃えかた

話は少し変わりますが、物には三つの燃え方があります。

① 火を近づけると燃え上がる可燃性のもの

② 火を近づけても燃えない不燃性のもの

③ 自分で勝手に燃え上がる自燃性のもの

実は人間の性格もこの三種類に分けられる、というお話です。

物事を成し遂げるためには、③の自ら燃える「自燃性」の人間でなくてはいけません。

②は誰から何を言われても情熱が燃えたぎることがなく、自分だけ冷めている人です。

①は周囲の人から燃焼エネルギーを分け与えてもらって初めて燃えてくる人。

我々が目指すべきなのは、周囲にエネルギーを分け与えるエネルギッシュな人間です。

これこそが能動的な人間であり、組織の中で模範となる人間なのです。

元P&Gの森岡毅さんはまさにこの「自燃性」のタイプだと思います。

彼の著書を読んでいるだけで、こちらが燃えてしまうぐらいの熱量を感じます。お勧めです。

まとめ

・生きる意味とは、心を磨き、高めること である。

・労働は修行である。

・人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力

・人格 = 性格 + 哲学

・自燃性の人間を目指そう

本書はビジネスのハウツー本ではありません。

それ以前に、人としてどうあるべきか?について踏み込んだ内容です。

稲盛和夫さんという偉大な経営者だからこそ、人として根本的にあるべき姿を捉え、その通りに行動してきたのだと感じました。

私はしがないサラリーマンですが、稲盛さんの熱量を分け与えていただきながら、これからも一生懸命、毎日を生きていこうと決意しました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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