今こそ「いいひと」になろう【超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略】要約と感想

📚読書

岡田斗司夫さんという方をご存じでしょうか?

私は最近この岡田斗司夫さんの切り抜き動画YouTubeにはまっています。

歯に衣着せぬ物言いが好きで、岡田さんの考え方にも賛同できる部分が多く、頻繁に視聴しています。

そんな岡田さんの本を読んでみたところ、とても有益な内容でしたので、今回紹介したいと思います。

この本はどうやら電子版限定のようで、Kindle Unlimitedであれば無料で読むことができます。

Kindle Unlimitedを購読されている方はぜひ読んでみてください。

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著者:岡田 斗司夫(おかだ としお)さん

1958年大阪生まれ。85年、アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを設立。代表取締役として「王立宇宙軍―オネアミスの翼」「ふしぎの海のナディア」な ど数々の名作を世に送る。92年退社。「オタキング」の名で広く親しまれ、「BSマンガ夜話」「BSアニメ夜話」のレギュラーとしても知られる。大阪芸術 大学客員教授

Amazonより引用

これまでに色々なキャリアを積んでこられた方のようで、YouTubeではご自身でオタクと言っています。

オタクと言いつつも幅広い知識をお持ちで、オタク系人格者(?)です。

興味があれば一度YouTubeをご覧ください。

いいひと戦略の背景

事の発端は、Googleやfacebookのような超一流企業の採用方針が、「good natured person(グッド・ネイチャード・パーソン)」、つまり「いいひと」だということ。

スキルを持った人材は必要な時に必要なだけ外注すれば良く、それよりもヒューマンスキルを重視していることを示唆しています。

結局、仕事は組織で行うものなので、組織の仲間と協調できる人格者であることが求められるのでしょう。

そこでこれからの時代は、岡田さんが提案する「いいひと戦略」が必要になってくるということです。

人材の流動性が高まってきたからこそ、専門的なスキルを身に付けなければという考えに私は固執していましたが、視点をずらした岡田さんの主張は非常に参考になります。

いいひと戦略は本当のいいひとである必要はない

本書のテーマである「いいひと戦略」では、本当に「いいひと」になる必要はありません。そこがまた面白い。人間の心理を的確に突く岡田さんの洞察は素晴らしい。

要は、「いいひと」のように振る舞うということです。

多少のあざとさを醸し出してしまうかもしれませんが、それこそが戦略なのでしょう。

詳しくはぜひ本書を読んでみてください。あざとさを感じさせずにいいひとを演じるテクニックが紹介されています。

簡単に言えば、「イヤな人になる努力をやめればいい」という事です。

貨幣経済社会から評価経済社会へ

経済システムはパラダイムシフトしています。

これまではどんな手を使ってでも稼いだ者こそが勝者という実力主義の貨幣経済社会でした。

しかし現在は能力よりも人格、つまり「いいひと」であるかどうかが重要である評価経済社会の要素も強くなってきました。むしろ貨幣経済と評価経済のハイブリッド社会とも言えるかもしれません。

人類の歴史の大部分はこの「評価社会」であり、現代はさらにインターネットというインフラに支えられています。TwitterやInstagram等のSNSが重要なコミュニケーションツールとなっており、SNS上での評価は重要な指標となります。

「いいひと戦略」はこのネット時代を生き抜くサバイバル術とも言えそうです。

単職モデルと多職モデル

本書では単職モデルと多職モデルという二つの働き方について提言されています。

新卒で入社した企業に定年まで勤めあげる働き方がまだまだ一般的で、これを単職モデルと言います。

一方でフリーランスなど、特定の企業に属さず、個人のスキルを武器に独立して働くことを多職モデルと表現しています。企業で働きながら副業・兼業することも多職モデルと言えるでしょう。

著者の岡田さんはこの多職モデルこそが次世代の仕事モデルだと主張しています。

この書籍が出版されたのが2014年。今でこそフリーランサーや副業・兼業がブームになりつつありますが、約10年前にすでにこのような主張をされていたということで、将来を的確に予言されている岡田さん、凄いです。

多職モデルの目的について考える

ではこの多職モデルを目指す目的とは一体なんでしょうか?

本書では金銭的なことは理由に挙げていません。それよりも、複数のコミュニティを作ることの重要性を問いています。岡田さんが表現する「3C」という考え方があります。

コンテンツ(Content)、コミュニティ(Community)、キャラクター(Character)の3単語です。

多職モデルを実現する上でこの3Cを強化する取り組みは必須で、そのためにも「いいひと戦略」が重要になります。

これは以前読んだ「GIVE&TAKE」の考えにかなり合致しています。

また、社会派ブロガー「ちきりんさん」のどの書籍だったか忘れましたが、「信頼の残高」という考え方にも繋がります。

こうして読書で得た知識が頭の中で繋がる感覚は気持ち良い!

まとめ

・いいひと戦略は、本当のいいひとである必要はない。「いいひと」というキャラクターを目指そう。

・貨幣経済社会から評価経済社会へのパラダイムシフトを理解する。

・単職モデルから多職モデルへ

YouTubeでは岡田さんのおどけた表情を魅せたり、頻繁に笑いが巻き起こっています。

一見「大丈夫か?この人」と思うかもしれません。

しかしこの書籍の内容は人間の心理を的確に掴んでおり、また人として立派な考えを主張されています。

何より岡田さんの本は読みやすくてサクサク読み進めることができます。小難しいビジネス書を読むよりもよっぽど良いと思いました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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