あえて集中しなくていい【現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全】要約と感想

📚読書

正解のない現代社会を生き抜くためには、正しい情報を読み取る力が必要となります。

情報は色々な媒体を通して我々の目や耳に入ってきます。

今回の書籍は、正しい情報、良質な情報をインプットするためのテクニックが解説されています。

個人的に参考になったポイントを中心に本書を紹介します。

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基本情報

発売日:2022年1月28日

出版社:東洋経済新報社

ページ数:383ページ

著者:佐々木 俊尚さん

1961年兵庫県生まれ、大阪育ち。

1981年早稲田大学政経学部政治学科入学、1988年毎日新聞社に入社、1998年アスキーに移籍、2003年独立してフリージャーナリストに。現在は取材や執筆活動に邁進中。

生粋の読書好きで、記者というバックグランドがあるせいか、書籍を始め、新聞やネット情報等、ありとあらゆる情報媒体から情報収集をされているようです。

本書ではそんな情報収集マニアの佐々木さんのテクニックや考え方を学ぶことができます。

本書の構成

まず本書のタイトルである「集中できない」について触れておきます。

人間とは本来そのような生き物なので、あえて抗う必要はありません。

無理に集中せず、あえて「散漫さ」を逆活用することが本質です。

また、本書の前半は主に「記事」の読み方に関する内容です。陰謀説がある記事は信用するなとか、そのような内容もありました。

個人的にはビジネス書にハマっているので、この「記事」パートは正直斜め読みでした。

後半は本の読み方にフォーカスされているので、本好きな方は後半に向かってワクワクするでしょう。

ただ、冒頭に書かれている「情報」に対する佐々木さんの姿勢は大きな学びになるはずなので、多くの方にぜひ読んでいただきたいです。

読むことの大切さ

著者の佐々木さんは、現代は「読む力」が重要な時代であると言います。

読む力はいわば「世界を曇りのない目で見つめる力」とも表現しています。

また、読むことで「知識」や「視点」を身につけ、それらを自分の「知肉」にしなくてはいけない。「血肉」ではなく「知肉」としている部分に佐々木さんのこだわりを感じます。

正解は無いが、様々な見方がある

我々の現実社会において、正解があるという事はほとんどありませんよね。

そこで重要な考え方が、「正解は無いが、様々な見方がある」ということです。

よく、「俯瞰しなさい」と言われるシーンがあると思います。本書ではこの「俯瞰」では不十分だと言っていて、むしろ「複数の視点を持つ」事を推奨しています。

俯瞰するだけでは上からの眺めという単一の視点で見ているだけで、これでは細部まで見ることはできません。それよりも、複数の視点で色々な角度から物事を捉えるほうが、物事の本質が見えてきます。

世の中のニュースや記事、書籍もそのような複数の視点で見たほうが、真実を正確に把握することができるのではないでしょうか。

まさにFACTFULNESSです。

ミニマリスト読書のすすめ

昨今、「ミニマリズム」が流行しています。当ブログでも「ミニマリストしぶ」さんの手放す練習の書籍を以前紹介しており、彼らの考え方には個人的に注目しています。

本書ではそんなミニマリズムと読書を融合させて論じています。

ミニマリスト達は必要最低限のモノで暮らすため、住む街と上手く融合しています。例えばスーパーを冷蔵庫と捉えたりしています。つまり彼らはどんな場所でも暮らせるし、どんな場所でもくつろげる。そうして街に自分を適合していくのです。

ここで読書にも同じことが言えるのです。「ここでしか本が読めない」とか、「時間が無いから読めない」などの言い訳は辞めて、いつでもどこでも本が読める「ミニマリスト読書」を今から始めましょう。本書では紙の本に加え、スマホやタブレットなどのマルチデバイスを駆使することを推奨しています。

読書の本質は文字と文章に自分が向き合うことです。そこだけを強調し、それ以外の余計なものはそぎ落としていきましょう。

ワークライフインテグレーションという働き方

少し話は飛躍してしまいますが、著者の佐々木さんは仕事に対する価値観として、「ワークライフインテグレーション」を主張しています。

これは、仕事と生活を分けてバランスをとるのではなく、仕事と生活をうまく統合してしまおう、という考え方です。

これは「日本再興戦略」で落合陽一さんが言っている「ワークアズライフ」と同じ論理だと思います。

今でこそ一般的な「ワークライフバランス」は、昭和の時代から考えると異質な価値観でした。そう考えると、「ワークライフバランス」もやがて時代遅れな価値観になる可能性はあると私は思います。

次世代のトレンドは、このワークとライフの境目がわからない状態になっていくのかもしれません。

まとめ

・読む力を養うコツは、無理に集中力を使おうとせず、散漫さを逆活用する

・読むことで自分の「知肉」にしていこう

・俯瞰よりも、複数の視点を持つことが重要

・読書を習慣化するには、ミニマリスト読書がお勧め

・時代はワークライフバランスから、ワークライフインテグレーションへ

テクノロジーの進化スピードは早く、身の回りの環境はめまぐるしく変化しています。

時代の変化に置いていかれないように、様々な情報を正しくインプットする重要性はますます高まってきています。

当ブログでは読書を通じて得た気づきをこれからもアウトプットしていきます。

この活動がどこかで誰かの役に立てることを願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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