【お金2.0 新しい経済のルールと生き方】要約と感想│ビジネス書│自己啓発本│書評│

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お金や経済とは一体何なのか?そんな究極の問いに立ち向かっている本書を今回は紹介します。

この記事では印象に残ったポイントを解説します。

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基本情報

発売日:2017年11月30日

出版社:幻冬舎

ページ数:263ページ

著者:佐藤航陽(さとうかつあき)さん

1986年、福島県生まれ。早稲田大学法学部在学中の2007年にIT企業を設立し、ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8カ国に展開。2015年に20代で東証マザーズに上場。累計100億円以上の資金調達を実施し、年商200億円規模まで成長させる。

その後、2017年に宇宙開発に関わる投資と研究を目的に株式会社スペースデータを創業。衛星データと3DCG技術を使って仮想空間に地球を自動生成するAIを開発。現在も「テクノロジーで新しい宇宙を作る」をテーマに研究を続けている。

米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人「Under 30 Asia」や「日本を救う起業家ベスト10」に選出される。著書『お金2.0』が20万部を超えるベストセラーとなり、2018年のビジネス書で売上日本一を記録した。

引用:Amazon

素晴らしい才能を持った若き実業家が書いた、有名なビジネス書です。

本書の目的

1.お金や経済の正体を多くの人に理解してほしい

2.理解したうえで使いこなしてほしい

3.目の前のお金の問題を解決してほしい

この3つが本書の目的です。

著者の佐藤さんは幼い頃にお金によって人生の道が狭められてしまいました。そのような経験をする人を1人でも減らしたい、そんな想いが佐藤さんにはあります。

目的だけ聞けばなるほどと思います。しかし本書はかなり難解です。読むこと自体に一定の読書力が要求されます。さらに理解するとなると、何度も読み返す必要がありそうです。

こんな学者のような文章を書く経営者もいるのだなと驚きました。

経済の民主化

本書では経済の話から始まります。さらに貨幣や仮想通貨の話も登場します。

貨幣や経済を作るのはもともと国の専売特許でした。しかし近年は仮想通貨等の新しいテクノロジーの発達により、その構図が崩れつつあります。

経済は住む対象から「作る」対象に変わりました。

これを「経済そのものの民主化」と著者は表現しています。

するとどうなるのか?お金そのものには価値が無くなり、どのように経済圏を作って回していくかというノウハウこそ重要な時代になります。

一般人の私にはにわかに信じがたい推論ですが、テクノロジーの異常な進歩を考えると、あり得そうな気もします。

価値主義

世の中は資本主義ですが、この資本主義が考える価値あるものと、世の中の人の考える価値あるものとの間にずれが生じています。

これまではお金が価値の交換手段でした。しかし仮想通貨や他の手段でも価値の交換が可能になってきています。

すると人々は「価値そのもの」に注目するようになります。

この価値を最大化することで、後でいくらでもお金に変えることができる、という論法です。

つまり、「お金=価値」 ではなく、「お金=手段」 です。

働く目的について

資本主義から価値主義へのパラダイムシフトはすでに起こっています。

価値主義の世界では、まさに働き方改革が求められます。

個人の価値を収益にかえる環境が整備されると、本当に価値を提供できる人材は会社に縛られずに働けば良いのです。

これは橘玲さんの「働き方2.0 vs 4.0」で言われている内容と同じです。

私はまだまだ従来型のサラリーマンなので、このような未来予測を聞くと、恐怖でしかないです。

今の世の中、自分の価値を高める努力が求められています。

それは単純に企業に必要とされるスキルを身に付けるのとは違うような気がします。

お金以外の欲求が高まっている

会社は社員へ労働の対価として給与を支給します。

しかし現代ではお金以外の欲求が高まっていることを指摘しています。

例えば仕事のやりがいや社会的な承認が挙げられます。

岡田斗司夫さんの書籍「いいひと戦略」に登場する評価経済社会の考えにも合致します。

これからの時代の生き方、働き方について一人一人がしっかり向き合っていく必要がありますね。

まとめ

・テクノロジーの進歩により経済そのものの民主化が起こりつつある

・資本主義から価値主義へ

・お金は価値を交換する手段に過ぎない

・価値を提供できる人は会社に属する必要がなくなる

・現代はお金以外の欲求が高まってきている

個人的には色々とショッキングな内容でした。ただ、冷静に考えると的を射る主張です。

一つの企業に縛られる働き方ではなく、自分の価値基準で働き方を柔軟に変えていくライフスタイルが今後のスタンダードになっていくかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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