有名なビジネス書「LIFE SHIFT」の続編、「LIFE SHIFT2」を紹介します。
正直、前作よりもさらに読みづらさを感じました。
そんな中でも厳選して本書から得た教訓を書き留めておきます。
基本情報
発売日:2021年10月29日
ページ数:352ページ
出版社:東洋経済新報社
著者:アンドリュー・スコット、リンダ・グラットン
前作「LIFE SHIFT」のレビューは下記をご覧ください!
本書のGOOD/BADポイント
人生100年時代の戦略を立てる上では非常に参考になる研究結果や最新のトレンドを知ることができる。
骨太の書なので、最初から最後まで読むにはかなりしんどい。
洋書にありがちな終盤にまとめが書いてあるパターンなので、終わりのほうを先に読んで要となる主張をインプットした方が読みやすいかもしれない。
5つの行動指針
人生100年時代を生き抜くためのヒントとして、本書では5つの行動をとることが重要だと述べています。
先手を打つ
これはビジネス書ではたびたび言われている、「行動」の重要性を説いています。
将来を見据える
誰しもが長寿の恩恵を受けるものとして、早めに自己投資をしましょう。
「ありうる自己像」を意識する
人生がマルチステージ化することにより、我々は多くの「移行」を経験することになります。
選択肢を閉ざしすぎないことが重要です。
可変性と再帰性を意識する
可変性とはつまり自分の行動次第では人生は画一的に決まったものではなくなるということ。
そして再帰性とは、そうして起こした行動は、将来自分に返ってくるという考え方です。
つまり現在どのような行動を取るかが肝になります。
移行を受け入れる
今後は「移行」という名の変化の機会が多くなります。
当ブログで紹介してきた「越境」「GO OUT」という思想がますます大事になります。
引退年齢が高い人ほど長生きする?
個人的に気になったのは、引退した年齢ごとの死亡率を調べた研究結果です。
その研究では、1992~2010年に引退した3000人近くを対象にし、65歳、67歳、70歳、72歳でそれぞれ引退した人達の死亡率を調べたそうです。
その結果、67歳まで働いた人は、65歳で引退した人に比べて67歳時点での死亡率が20%低かった。
それ以外にも、70歳、72歳も共に65歳に比べて顕著に死亡率が低かったそうです。
科学的な根拠は語られていないものの、過酷な肉体労働を伴わない仕事であれば、引退をなるべく遅らせたほうがより長寿になるということを示唆しています。
60歳以降も元気に働くためにも、早めに人生戦略を立てておきたいものですね。
機械に取って代わりにくい仕事とは
長生きするためになるべく引退を遅らせる。
しかし機械は着々と人の仕事を奪っていきます。
では機械に代替されず、長く携われる仕事とは一体なんでしょうか?
それは、より人間らしい活動をおこなう能力です。
人と人とのやり取り、ケアと思いやりが必要な活動、マネジメントとリーダーシップ、創造とイノベーション等。
当ブログでいくつか紹介してきた、「コーチング」や、「コンサルティング」などは人間らしい仕事でかつ高年齢になっても続けられそうだなと思いました。
まとめ
・人生100年時代を生き抜くコツは5つの行動指針にある
・引退年齢が遅いほど長生きする研究結果が非常に興味深い
・長く仕事を続けるためにも、なるべく機械に代替されない仕事を見つけるべし
今回は私が特に気になったポイントを抽出して紹介してみました。
人間の寿命は年々伸びてきているものの、企業に勤めている我々は相変わらず定年ベースのライフプランしか立てていないのが事実です。
それだけ今の仕事に忙殺されていて、自分の人生戦略なんか考えている余裕がないのだと思います。
気が付いたら60歳で、そこから急いでセカンドライフを設計してもまぁ遅くはないでしょうが、せっかくこの「LIFE SHIFT」のような有益な書物からヒントを得られるのだから、早め早めに人生戦略を構築するべきだと感じました。
元気に長生きするためにはなるべく引退を遅らせること。
そのためには環境の変化を察知し、自分を上手く適応させていく必要がありそうです。
まだまだ自分探しの旅は続きます!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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