ミニマリズムこそ現代の最適解【手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択】要約と感想

📚読書

モノを減らし、自分にとって必要なモノだけを所有する「ミニマリスト」。

そんなミニマリストのパイオニア的存在の「しぶ」さんが書いた書籍を今回紹介します。

これを読めば「ミニマリスト」に対する理解がかなり深まると思います。

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著者:ミニマリストしぶ さん

1995年生まれ、福岡県出身。

もともとはミニマルな生活を紹介する人気ブロガーで、YouTubeでも情報発信したり執筆活動をしたり、最近では自身のアパレルブランドを立ち上げる等、マルチな活動を行っています。

今でこそ成功者のような印象が強いですが、これまでの人生で紆余曲折があったようです。

詳しくは本書でしぶさんが語っています。

単なる断捨離の本では無く、ミニマリストしぶさんの人生観を学ぶことができる、濃い内容になっています。

ミニマリズムの本質

しぶさんのようなミニマリストはなぜミニマリストになるのでしょうか?

ミニマリズムの本質、それは、「ある一点を目立たせるために、他を削ぎ落とす「強調」だ。」としぶさんは言います。

もともと「ミニマリズム」にはアートの分野にルーツがあります。

確かにApple製品はアーティスティックで、デザインはシンプル。だけどリンゴのマークの存在感が強い。

ミニマリストは生活や自分の人生において必要なモノを強調しているに過ぎないんですね。

自分にとって何が必要で何が不要なのかをしっかり理解している。尊敬します。

低所得者ほど取捨選択が下手

お金が無い人の家は、物が溢れていてぐちゃぐちゃな印象がありませんか?

一方でお金持ちは家の中が整理整頓されていて、物が少ない。

この感覚は正しくて、低所得者は「いかに得をするか」を基準に物を買います。

「定価の〇〇%引き」とあったら、「なんかお得そうだな」という思考が働くでしょう。一昔前の私もそのようなマインドでした…

ただ冷静に考えれば、買うか買わないかの基準は「必要か必要でないか」のはずなのに、なぜかそこへ安さの誘惑が入り込み、思考を惑わせてしまうんですよね。

世の中はいかにして消費者にお金を出させるかという観点で物やサービスを投下してきているので、惑わされないように気を付けましょう。

過去紹介した「行動経済学」「超選択術」は参考になります。

副業よりも節約を

老後2000万円問題という話を良く耳にします。そう聞くと、もっと稼がなくちゃとか、副業した方が良いのかな、というマインドになります。

稼ぎを増やすのは難しい。一方で節約は減らせる量には底が見えているから、とっとと終わらせてしまえば良い、としぶさんは言います。

しぶさんは生活費のミニマムを計算し、そのお金を稼ぐ労力を見積りました。そうすることで自由を手に入れたわけなんですね。

節約なら誰にでもすぐできて、効果がすぐに出ます。しかしなかなか取り掛かれないのは、面倒だから、ではないでしょうか。

いや、本業で給料アップしたり、副業で稼ぐことのほうがだいぶ面倒だし、ハードルは高いです。

ミニマリストは合理的な人生設計をしていて賢い!

「減らす」ことが目的ではない

ミニマリストしぶさんは手に入れた自由でこうして本を出版したり、起業したりと、大成功をおさめています。

全ては「減らすこと」から始まっている。ブルーオーシャン戦略に登場したQBハウスの例に似ています。

注意すべきなのは、減らすことは「手段」であって「目的」ではありません。

QBハウスだって、シャンプーという工程を減らすという手段によってあの低価格を実現しています。もちろん、減らしたのはシャンプーだけではありませんが。

つまり、「強調」という目的のために減らすわけであって、何を強調するのか?を自分の中で定義しましょう。

そうすることで、「買わないこと」に固執するという本末転倒なケースを避けることができます。

ミニマリズムは今の時代の最適解

最後に私の考察を。

現代の日本の労働者の多くはなかなか上がらない給料に苦しんでいるのではないでしょうか。当然私もその1人なのですが。

確かに物価は上がって生活が苦しくなっているのは間違いない。そうメディアが報道するのも理解できます。労働者である我々にとっては世の中の賃上げの波は自然の節理で良いことです。

ただ我々は単一のメディアに影響を受けすぎていると思います。

可処分所得を増やす手段は、賃上げだけではないはずです。ミニマリストしぶさんのように徹底的に節約を突き詰めたのか?やるとこまでやって、その結果生活費が足らないから賃上げしろと要求しているのか?私は疑問に思います。

私は賃上げを否定しているわけではありません。もちろん賛成です。

ただ賃上げという手段にとらわれず、自分で自分の生活費をコントロールする努力をしようよ、と言いたいのです。

そのような意味では、「ミニマリズム」は現代社会における最適解のようなものだと私は考えています。

ムダをそぎ落とし、集中すべき箇所にお金を使うべきです。たまには贅沢も必要ですが、それもひっくるめてお金の出し入れをしっかり管理すべきです。

今求められるスキルは、周囲の誘惑に負けない選択術だと私は捉えています。

まとめ

・ミニマリズムの本質は「強調」である。

・お得感が購入のモチベーションにならないように気を付ける。

・稼ぐマインドよりも、まずは無駄を減らすマインドへシフトさせよう。

・「減らす」のは手段。目的意識を持とう。

・ミニマリズムこそこれからの世の中を生き抜く術である。

私は妻と子供二人の四人家族です。私だけミニマリズムの信者になっていても、家族、特に子供が理解するのは不可能でしょう。

自分の価値観を他者に押し付けるつもりは無いので、他者のテリトリーを侵さないように気を付けます。

ただ、例えば一つのおもちゃを大事に長く使うことで、モノを大切に扱う心を育てることは可能です。

ミニマリストとしての究極の形だけがミニマリストだけではないと私は思います。

ミニマリストの良いマインドを多くの人が取り入れることで、人生は豊かにできるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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