最近はまっている喜多川泰シリーズです。
喜多川泰さんの小説はどれも1日あれば読み切れてしまうほど読みやすく、そして先が気になって気になって仕方がなくなってしまう本です。
そしてなんといっても人生の教訓を学ぶことができる、いわば人生の教科書的な存在です。
というわけで今回も簡単に紹介していきたいと思います。
基本情報
発売日:2009年2月18日
ページ数:248ページ
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
著者:喜多川泰さん
「運転者」「賢者の書」で有名な喜多川泰さんの自己啓発系小説です。
喜多川泰さんの小説は、シンプルで説得力のあるメッセージと、つい引き込まれてしまうストーリーが魅力的です。
本書の構成

「上京物語」は、新たに大学生活を始めるために故郷を離れる息子に贈られた、父からの手紙。
そこに書かれていたのは息子の人生を変えてしまうほどの影響力を持った5つの教えでした。
「5つの教え」は賢者の書で言うところの「賢者の知恵」です。
とにかくありがたい言葉・考えでありつつも、愛する息子を想う父の気持ちも伝わってきて、ダブルで心に刺さりました。
子供がいる人にとっては特に刺さりやすいお話だと思います。
息子に物語を贈る

本書の主人公は息子・祐輔です。しかし本書の前半は「祐介」のお話です。
この「祐介」は父が作り出した架空の人物で、実際の息子である祐輔とは何も関係ありません。
父の巧みなところは、この「祐介」の話をモデルケースにして、実の息子である祐輔に人生の教訓を伝えたのです。
この物語を息子に贈るところが知的で、ドラマチックです。
実話ではないものの、何故こんな演出ができるのか?私も同じ父親として感服しました。
物語とまではいかないものの、手紙を息子に贈るって、良いですね。
家族の絆が深まるような気がします。
みんなの常識が成功者の常識とは限らない
大勢の人が思っている常識ってありますよね?
それが成功者の常識とは限りません。
テレビ等のメディアを通じて我々の脳に植え付けられた、一つの価値観かもしれません。
誰かの陰謀で一方的にマインドコントロールを受けている可能性だってあります。
そういえば落合陽一さんも著書で言ってましたね、かつてのトレンディードラマが日本人を拝金主義に仕立て上げたと。
「みんな同じ」が本当に常識なのでしょうか?
いったん落ち着いて、常識の殻の外から俯瞰してみましょう。
本書ではそんな常識の殻を破るための父からのメッセージがこめられています。
ここでは「父の教え」として書き留めておきます。
父の教え1.幸せの基準を自分自身で決めているか?
父の教え2.安定志向になっていないか?
父の教え3.お金が行動の基準になっていないか?
父の教え4.やりたいことをどうやって見つけるか?
父の教え5.失敗を恐れていないか?
幸せは人との比較では決まらない

先ほどは「成功者」と言いましたが、「成功」の基準って一体なんでしょうか?
多くの人は成功の物差しを他者起点に持っています。
他人と比較してどうかで決めているのです。
日本人の多くは世界的に見て裕福な生活をしています。
にもかかわらず幸福を感じることができないのは、まわりと比べることで幸せかどうかを決めているからです。
大学受験とか就職活動なんかは良い例ですよね。
どうしても友人の動向が気になってしまったり、親の想いが影響するとは思いますが、大事なのは自分が納得するかどうかです。
体裁は気にせず、幸せの基準を自分の手で作りたいですね。
まとめ
今回は父が息子に贈った5つの教えのうち、厳選して1つ紹介しました。
人間は欲深い生き物です。気が付けば自分以外の人と比較しています。
自分の価値観をしっかり持ち、煩悩を捨て去れば、豊かな人生を送ることができるのではないでしょうか。
私はそんな学びを本書から得ました。
あと10年早くこの本を読みたかった!
まだ読んでいない人はぜひ読んでみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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