頭がモヤモヤする感覚、多くの人が感じているのではないでしょうか。
そんなモヤモヤを解消する方法がこの書籍には書かれていました。
悩み多き現代人には大変有益な内容です。
私の心に刺さったポイントを中心に、紹介していきたいと思います。
基本情報
発売日 2014年4月14日
ページ数 179ページ
出版社 コグニティブリサーチラボ株式会社
著者 苫米地英人さん
認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。1959年、東京生まれ。カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同CyLabフェロー(サイバー防衛)、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授(認知戦防衛)、早稲田大学研究院客員教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO会長兼基礎研究所長。
引用Amazon
モヤモヤの原因は抽象度の低さ

イライラしたり、モヤモヤしている状態は、感情に支配されている状態です。
感情に支配される原因は、抽象度(視点)が低いからです。
抽象度が高ければ自分を客観視することができ、自分を取り巻く環境へ視界を広げることができるので、モヤモヤすることはありません。
この手法は多くの自己啓発本で紹介されているテクニックです。
また具体と抽象の話もビジネス書界隈では頻出なので、下記の書籍はおすすめです。
ゴール起点で考える

抽象度を上げて感情に支配されないために、どうすれば良いのでしょうか?
それは、ゴールを持つことです。ゴールとは自分の目的や目標のことを言います。
何故ならば、ゴールの実現に関係のない事はすべて「ゴミ」だから、いちいち反応しなくて済むからです。
ここで私の脳内リンクが発生しました。「目的ドリブンの思考法」と「反応しない練習」という書籍がつながってシナジー効果を発揮した瞬間です。
目的ドリブンで思考し、他者からの言葉や出来事にいちいち反応しない。すべては目的ありきです。
ということは、どんな些細なことでもいいからまずは目的・目標設定が大事なのだと思います。
自己中心的な人ほど深く傷つく
先ほど紹介した「反応しない練習」では、他者を理解することに徹することで、反応しなくなると説きました。
ただそうは言っても、心に深い傷を負ってしまい、感情に左右されてしまうのが人間です。
嫌われる勇気ではトラウマを否定せよと言いますが、なかなか難しいものです。
ただ、同じ体験をしてもトラウマになる人とならない人がいます。
その違いは、本人にとっての理不尽度にあります。
この理不尽度の違いは、本人の責任感の違いで生じます。
自分に責任がないと思う人は、なんで自分だけこんなひどい目にあうのか、と考えます。そうなると心の傷は深くなります。
理不尽な出来事が起こり、感情が反応しそうになった時は、「自分にも責任がある」と思い込むことで、なんとかその場をしのぐことができるかもしれませんね。
ここで著者の苫米地さんの名言を紹介します。
私たちは生きていく以上、さまざまな理不尽を引き受けていかねばなりません。それが生きていくということだからです。
「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!
これは深い。生きることの尊さや、責任の重さを感じました。
常識のモノサシもゴミ

本書では頭の中の色々なゴミを紹介しています。
その中の一つとして「常識のモノサシ」もゴミだと著者は言います。
世の中にはびこる常識のモノサシに振り回されることこそ、頭のモヤモヤを生み出すゴミなのです。
人は他人からの目を気にする生き物です。またSNSなどで友人の投稿を見てうらやましがったり、自分と比較してしきりに感情を浮き沈みさせています。
常識や他人のモノサシで生きることは、他人を生きているにすぎません。
自分のモノサシを持つことができれば、頭のモヤモヤはすっきりするでしょう。
やりたいことを見つける方法
人は何かに熱中している時はモヤモヤを感じることはなく、頭がスッキリしてパフォーマンスが上がります。
しかし多くの人が「自分のやりたいことが分からない」「自分が本気になれることが見つからない」と悩みます。
その理由は、「自分中心に考えているから」です。
自分探し目的の人は自分が幸せになることしか考えていません。
この辺は少し宗教的にはなりますが、人間の幸福とは自分のものだけではありません。
他人を幸せにしてこそ、自分が幸せになれるという考えを大事にしましょう。
そのような視点に立てば、「自分が何をすれば他人が喜ぶだろうか?」と考えることができ、視界が開けてくるかもしれません。
この考えは新鮮でした。アドラー心理学の他者貢献にも、「才能の地図」にも繋がります。
すごい。読書って面白すぎる。
まとめ
・抽象度を上げてモヤモヤを無くそう
・ゴールに関係のないものは全てゴミだと思う
・自己中心的な考えを捨てることで、トラウマを回避しよう
・常識のモノサシを放棄しよう
・やりたいことを見つけるカギは他者貢献
実は本書には、心理学における専門用語が頻繁に登場します。
その辺りは少々読みにくさがあることは否めませんが、この記事で紹介したように、そもそも納得感のあるパートは多いので、それだけでも読む価値は大きいと思います。
ミニマリズム的に考えると、頭の中のゴミもどんどん断捨離しなきゃなと思いました!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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