さて、Part.1では目標管理の原点であるMBOの話と、目標設定をする理由について触れました。
Part.2でも個人的に印象に残った内容を紹介していきたいと思います。
目標管理が上手くいく人とそうでない人の違い
目標管理がうまくいっている人は「目標と仕事」に意識を集中していますが、うまくいっていない人は「上司と評価」に意識を集中しています。
多くの職場でこのような実態があるのではないでしょうか。
仕事に集中している人の多くは、仕事へのモチベーションが高く、自分の評価に不満を漏らしません。
一方、自分の評価を気にしている人ほど仕事が疎かになっている傾向にあります。
以前当ブログで紹介した「GIVE&TAKE」そのもので、前者がギバー、後者がテイカーと捉えられるでしょう。
積極的に自分の仕事にギブしていれば、評価は自然とついてくるものだと私は考えています。
個と組織のスパイラルアップ
個人的に本書のキモだと思った点を紹介します。
それは「個・組織 × 主観・客観」の4象限を使って目標設定をする方法です。
この4象限を意識することで、組織との繋がりを持たせた目標を立てることができ、よりイキイキと仕事に取り組めると私は感じました。
合わせて「コンセプチュアル思考」を読んでおくと、より一層理解が進むはずです。
1.個 × 主観「夢」
全ては個の主観的な想いから始まります。まずは自分の主観を自覚しましょう。
2.個 × 客観「強み」
成果は強みの上に築かれます。自分の強みを客観的に知ることが目標達成をアシストします。
3.組織 × 客観「業績」
組織でいうところの客観的な要素は業績です。そこに自分がどのように貢献できるかを基に、目標を立てましょう。
4.組織 × 主観「使命」
企業でいう経営理念にどれだけ個人が共感できるかで、組織で働くモチベーションが大きく変わってくるでしょう。
これら4象限の間をぐるぐる回して上昇していくことを「個と組織のスパイラルアップ」と呼んでいます。
本書にはこの4象限の繋がりを意識した、オリジナルの目標管理シートが付いています。興味があればぜひご覧ください。
目標設定って奥が深くて面白いと思いませんか?
この4象限を使って働く意義を熱く語ってくれる人が身近にいれば、仕事がとても楽しく思えるような気がしますね。
私も周りに影響力を与えられるような人材になりたいです。
まとめ
・目標管理が上手くいっている人は「目標と仕事」に集中している。
・個と組織のスパイラルアップで仕事を楽しもう。
本書を読むまでは、目標管理は人事考課のための単なるツールでしかないと私は捉えていました。
しかし今は考えがガラリと変わりました。
これは組織のメンバーを管理するための単なるツールで終わらせるには非常にもったいない仕組みだと思います。
売上や利益といった数字ばかりを追い求めていては人の心はやがてカラカラに乾いてしまいます。
そうではなくて、そもそも個人の夢って何だっけ?自分がいる組織の使命とどう絡んでるんだっけ?という点がクリアになれば、それこそ数字は後からついてくるようにも思えます。
仕事観を醸成するには有益すぎるぐらいの書籍でした。大変お勧めです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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